PLAYPLANT

2020 / 氷見市

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富山県氷見市の元海浜植物園だった建物が、改修工事を経て子供のための遊び場として生まれ変わる時、記念に設置する遊具の計画を任された。この遊具は子どもたちとのワークショップを通じて考えるようあらかじめ設定されており、まずはどんなワークショップにするかを計画することから始まった。そこで計画したワークショップは、子どもたちに、あったらいいと思う遊具を絵と模型で表現しよう、というものとした。

子どもたちが考えた遊具には植物や花のような形態が多くあり、お花のような、木のような、何かのような形とすることが子どもが愛着をもつ対象とする上で有効なのかもしれないということが見て取れた。そのような愛着の対象としての形態を意匠としてまといながら、広場のどこから見ても正面性を感じられる形態や外観を有することを目指した。

また、既製遊具や部材の組合せという枠組みの中で、子どもたちが愛着をもつ形態やボリューム感、植物を設置できる仕組みなど、時間とともにこの遊具が植物園の遊具としてのシンボル性を獲得していくためにできることを考えた。

写真:木下瑞輝、湯浅良介(10枚目)
スケッチ:WS参加者

湯浅良介(建築家)

湯浅良介(建築家)

1982年東京都生まれ。Office Yuasa主宰。一級建築士、修士(美術)。2010年東京藝術大学大学院修士課程修了。内藤廣建築設計事務所を経て、2018年よりOffice Yuasaを主宰。2019年から東京藝術大学教育研究助手、2022年から多摩美術大学非常勤講師。おもな受賞歴に東京藝術大学吉田五十八修了制作賞受賞、東京建築コレクション内藤廣賞受賞など。

https://www.yuasaryosuke.com/
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2022/11/9 11:50