第295回 ビューリー 薫 ジェームス (プロダクトデザイナー)

[桐山登士樹の推薦文]

数年前までTOTOのインハウスデザイナーの外部評価委員をしていた。そこで私が指摘したのは「TOTOにとって高級とはなにか」、浴室となるとクルマ1台分の高額商品なので最上級のセンスが問われる。

今回のデザイナー、ビューリー 薫 ジェームスさんとは、その機会に顔を合わせることはなかったが、今年の春、ミラノサローネサテリテ2023合同展示「TATAMI REFAB PROJECT」のブースでお会いした。さすがに手慣れた仕事で、このグループは私の直感どおりグランプリを受賞した。

改めて今回並ぶデザインを見てみても生まれ持ったセンスを感じる。今後は得意な住宅設備に重点を置き、活動していきたいという意気込みも聞かせていただいた。大いに飛躍してほしい。

デザインディレクター桐山登士樹

桐山登士樹

デザインディレクター

デザインの可能性を探っていきたい。そんなことを考えて30年。さまざまなプロジェクトを通じて、デザインの力をアピールしています。

ビューリー 薫 ジェームス(プロダクトデザイナー)

ビューリー 薫 ジェームス(プロダクトデザイナー)

プロダクトデザイナー。1987年大阪生まれ。2010年、多摩美術大学プロダクトデザイン学科卒業。TOTO株式会社、プロダクトデザインスタジオHers Design Inc.で住宅設備、家電製品、生活雑貨などのデザイン経験を経て、2020年に独立。2023年に株式会社JAMES BURY DESIGN STUDIOを設立。「洗練されたストレスフリーな生活文化」をテーマに、プロダクト、デザインストラテジー、CGI等の幅広い分野のデザインを手掛ける。

http://www.jameskaorubury.com/