五本木の集合住宅

2017

個人ベースの仕事や趣味特技の交換を指す「小さな経済」のための住宅からなる集合住宅。3つある住戸ユニットはその内部に仕事場を内包しています。プログラムと環境という2つのアプローチを重ねながら、職住融合の建築を形態化しました。

ギザギザ屋根で雨水を小分けに集め、その雨で育てられるグリーンルーバーにより、快適な室内気候が仕事場にもたらされます。ルーバーの表面はひんやりとしていて涼しい風が運ばれてきます。風にそよぐ緑は、風を視覚化しているようで、目に優しい。用途上の要請だけでなく、心地が良いから外部に開く、そんな職住融合の建築です。

写真:鳥村鋼一

仲俊治・宇野悠里/仲建築設計スタジオ(建築家)

仲俊治・宇野悠里/仲建築設計スタジオ(建築家)

仲俊治
建築家/仲建築設計スタジオ共同代表。1976年京都府生まれ。1999年東京大学工学部建築学科卒業、2001年東京大学大学院工学系研究科建築学専攻修了。山本理顕設計工場勤務を経て、2009年仲建築設計スタジオ設立。2009-11年横浜国立大学大学院Y-GSA設計助手。2016年日本建築学会新人賞受賞。2018年より法政大学江戸東京センター客員研究員。主な著書に『地域社会圏主義』(共著、LIXIL出版)、『脱住宅』(共著、平凡社)、『2つの循環』(単著、LIXIL出版)など。

宇野悠里
建築家/仲建築設計スタジオ共同代表。1976年東京都生まれ。1999年東京大学工学部建築学科卒業、2001年東京大学大学院工学系研究科建築学専攻修了。日本設計勤務を経て、2013年より仲建築設計スタジオ共同代表。仲俊治との主な共同受賞に、第16回JIA環境建築賞優秀賞、第31回吉岡賞、グッドデザイン賞2014金賞、第23回千葉県建築文化賞、第1回小嶋一浩賞など。

https://www.nakastudio.com/

2020/5/20 11:40