Natural Lace

2019

「Natural Lace」は、自然の中に網のように連なるリズムや流れを表現した作品です。作品内部の特徴的な表情は、ガラスの表層の研究から生まれた、ガラスと金属の融合時のエネルギーの痕跡。海の泡や植物の蔦、細胞など数多の自然の事象を想起させる神秘的な質感となり、作品の重要な要素のひとつです。有機的なフォルムと相まって生命感溢れる表現となりました。

この作品は、2010年から制作をはじめ、近年もっとも力を入れているシリーズです。2点共にニューヨークのippodo galleryでの個展で発表。紫色の作品は、フィラデルフィア美術館(アメリカ)で収蔵されています。

塚田美登里(ガラス作家)

塚田美登里(ガラス作家)

岐阜県出身。高岡短期大学金属工芸科卒業(現富山大学)。その後、富山ガラス造形研究所造形科、研究科でガラスと金属の組み合わせを研究し、卒業。金沢卯辰山工芸工房で研修し、その後、同工房専門員として勤務して研究を続ける。2011年に富山市に自宅兼工房を設立し、独立。2012年からは欧米でのアートフェアやニューヨークでの個展、工芸未来派として紹介され、銀座和光の展示や日本橋三越本店中央ホール開催の「KOGEI Future Forward」に選抜され展示するなど、国内外で精力的に発表し続けている。2013年に「国際ガラス展・金沢」で金賞受賞。作品は、金沢21世紀美術館やフィラデルフィア美術館(アメリカ)、MUDAC美術館(スイス)など多数の美術館に収蔵されている。

http://ww3.ctt.ne.jp/~tsukada/

2019/10/9 11:45