2015

昔から日本では、美しい色の重なり合いを楽しんできました。織物のたて糸よこ糸に違う色糸を使い、複雑で微妙な色味や模様をつくり出しています。その美しい様は、私にとっては、世界のさまざまな連なりやリズムが交差しているようなイメージにも感じられました。

美しい色の重なり合いを表現するために、細く切った金属箔やガラスを配置して溶着したり、所々に金箔を施しています。織物のようであり、世界そのものにも見えるように表現しています。

「連」のシリーズは2015年から制作しており、この作品は、シカゴ「SOFA2015」出品作品です。

塚田美登里(ガラス作家)

塚田美登里(ガラス作家)

岐阜県出身。高岡短期大学金属工芸科卒業(現富山大学)。その後、富山ガラス造形研究所造形科、研究科でガラスと金属の組み合わせを研究し、卒業。金沢卯辰山工芸工房で研修し、その後、同工房専門員として勤務して研究を続ける。2011年に富山市に自宅兼工房を設立し、独立。2012年からは欧米でのアートフェアやニューヨークでの個展、工芸未来派として紹介され、銀座和光の展示や日本橋三越本店中央ホール開催の「KOGEI Future Forward」に選抜され展示するなど、国内外で精力的に発表し続けている。2013年に「国際ガラス展・金沢」で金賞受賞。作品は、金沢21世紀美術館やフィラデルフィア美術館(アメリカ)、MUDAC美術館(スイス)など多数の美術館に収蔵されている。

http://ww3.ctt.ne.jp/~tsukada/

2019/10/9 11:45