かさね

2013

昔から日本では、平安時代の十二単のかさね色目からはじまり、衣装の重ね着による色彩の美しさがありました。現代の着物でも半襟や伊達襟を重ねることで、着物を一層華やかにしています。「かさね」はこうした着物の色の重なり合いを私なりの感性でガラスに反映させています。

渋みのある金属色とガラスの華やかな色味とのコントラストによって、日本的な美しさと華やかさを表現したいと思っています。「かさね」は2013年から現在までシリーズ化して制作しており、この2点はシカゴ「SOFA2013」出品作品です。

塚田美登里(ガラス作家)

塚田美登里(ガラス作家)

岐阜県出身。高岡短期大学金属工芸科卒業(現富山大学)。その後、富山ガラス造形研究所造形科、研究科でガラスと金属の組み合わせを研究し、卒業。金沢卯辰山工芸工房で研修し、その後、同工房専門員として勤務して研究を続ける。2011年に富山市に自宅兼工房を設立し、独立。2012年からは欧米でのアートフェアやニューヨークでの個展、工芸未来派として紹介され、銀座和光の展示や日本橋三越本店中央ホール開催の「KOGEI Future Forward」に選抜され展示するなど、国内外で精力的に発表し続けている。2013年に「国際ガラス展・金沢」で金賞受賞。作品は、金沢21世紀美術館やフィラデルフィア美術館(アメリカ)、MUDAC美術館(スイス)など多数の美術館に収蔵されている。

http://ww3.ctt.ne.jp/~tsukada/

2019/10/9 11:45