KOTOBUKI hotel

2020 / KOTOBUKI Co., Ltd

鹿屋市の旧中心地に建つ歴史的ビルを解体せず、増築棟と対置させて再整備したビジネスホテル。グラスゴースタイルの既存棟と無口な片流れの増築棟の間に、シダ類「ヘゴ」が茂る約2mの隙間(in-between space)を設け、視線や風、光が通り抜ける豊かな体験を生み出した。

農地の鋼板波板といった日常素材の再解釈や、シンプルな幾何学形態に整理された躯体・家具・配管のリズムの意図的なズレにより、要素を固めすぎないおおらかな調和を構築した。

壊さず、揃えず、隙間がもたらすオーケストレーションによって、消費社会の空間デザインに洗練された新たな視座を提示している。

写真:Lemmart

micelle ltd.(設計事務所)

micelle ltd.(設計事務所)

神戸、岐阜、東京、福岡を拠点に、住宅・商業・ホテル・神社・プロダクトなど「設計」を通して、規模や用途を横断したプロジェクトに関わる。また、国内外の作家によるアートや器を扱うギャラリー「OBG eu.」、岐阜市内に残る祖父母の商店を改修したアーティスト・イン・レジデンス「Fablic House」など、空間とオブジェクトに関する活動を展開する。

https://micelle.jp/

片田友樹
1984年岐阜県生まれ、和歌山育ち。東京大学大学院修了。スキーマ建築計画、ケース・リアルを経て、2017年 micelle ltd.主宰。近畿大学建築学部非常勤講師。

2026/8/25 14:45