ARI

2017 / 個人

関東平野の北端、宅地と農地が混ざり合う地域に建つ、施工業を営む家族のための住居。

自ら家を変化させる暮らしに応えるため、水回りのコアと何もない土間空間の上に、現代の視点と素材で再解釈した寄棟屋根と障子で空間を覆った。半透明の屋根と開閉式の天井による小屋組が光や熱を調整し、南北の跳ね上げ式の蔀戸が日射を遮る庇や風の通り道となる。住まい手が環境に向き合い、選び取り、呼吸するように開閉し、場所と対話する、どこか懐かしくも新しい住まい方、田園風景の形である。

また、日々の暮らしと今後の変化を受け止める手がかりとして、可動の障子や網戸、小上がりなどを土間に配置している。

写真:Lemmart

micelle ltd.(設計事務所)

micelle ltd.(設計事務所)

神戸、岐阜、東京、福岡を拠点に、住宅・商業・ホテル・神社・プロダクトなど「設計」を通して、規模や用途を横断したプロジェクトに関わる。また、国内外の作家によるアートや器を扱うギャラリー「OBG eu.」、岐阜市内に残る祖父母の商店を改修したアーティスト・イン・レジデンス「Fablic House」など、空間とオブジェクトに関する活動を展開する。

https://micelle.jp/

片田友樹
1984年岐阜県生まれ、和歌山育ち。東京大学大学院修了。スキーマ建築計画、ケース・リアルを経て、2017年 micelle ltd.主宰。近畿大学建築学部非常勤講師。

2026/8/25 14:45