すばる保育園

2018 / 社会福祉法人健晴会

福岡県小郡市郊外に建つ、子育て支援機能を含む保育園である。特徴的な形態は、子どもの発達に合わせ空間を大きく分節するという保育の方針と、それぞれに豊かなランドスケープと関係づけた庭を配置するという建築設計の方針から導かれている。

壁と屋根は連続した面として扱われた壁式構造とし、ホール部分の屋根は3次元曲面によって軒先と同じ180mm厚の鉄筋コンクリートのスラブが隆起することで、天井高4m、横15mのスパンの空間を無柱・無梁で覆っている。隆起する屋根の形態は、ひずみエネルギー最小化を目的とする最適化設計により検討され、決定された。ホールの内側から見ると水平に切り取られた連窓には構造の要素がなく、水田や遠景の山並みを近くに感じることができる。外側から見ると機械言語によって設計された人工物であるホール屋根の形態と、自然物である花立山の形態がぴったりと重なり、一体となった景観を構成している。

設計:藤村龍至/RFA+林田俊二/CFA
写真:太田拓実

すばる保育園(建築家/東京藝術大学准教授/RFA主宰)

藤村龍至(建築家/東京藝術大学准教授/RFA主宰)

1976年東京生まれ。2008年東京工業大学大学院博士課程単位取得退学。2005年より藤村龍至建築設計事務所(現RFA)主宰。2010年より東洋大学専任講師。2016年より東京藝術大学准教授。2017年よりアーバンデザインセンター大宮(UDCO)副センター長/ディレクター、鳩山町コミュニティ・マルシェ総合ディレクター。住宅、集合住宅、公共施設などの設計を手がけるほか、公共施設の老朽化と財政問題を背景とした住民参加型のシティマネジメントや、ニュータウンの活性化、中心市街地再開発などのデザインコーディネーターとして公共プロジェクトにも数多く携わる。

http://ryujifujimura.jp/

ポートレート撮影:新津保建秀