第179回 鈴木啓太 (プロダクトデザイナー)

[桐山登士樹の推薦文]

今月のデザイナーは鈴木啓太さん。2011年の秋、富山県民会館の会場で開催したデザインウエーブ・イン・トヤマのイベントの一つ、若者のトークセッションでデザイナーの羽田純さんと対談していただいた。その後、地元企業とマッチングして1年の時間も要せず誕生したのが「RED&WHITE」である。鈴木さんのデザインは、「富士山グラス」にしても今回紹介する他のデザインにしても造形に無理がなく線が生きているところだ。どっしりと落ち着いた正攻法のデザインと言える。手にしてみると適度な重量感、洗練度、存在感も際立つ。デザイナーの大らかさが滲み出たデザインを実践されている。これからは世界に向かって、活動の領域を広げて欲しい。

デザインディレクター桐山登士樹

桐山登士樹

デザインディレクター

デザインの可能性を探っていきたい。そんなことを考えて30年。さまざまなプロジェクトを通じて、デザインの力をアピールしています。

鈴木啓太(プロダクトデザイナー)

鈴木啓太(プロダクトデザイナー)

1982年愛知県生まれ。プロダクトデザイナー。金沢美術工芸大学製品デザイン学科客員教授。2006年多摩美術大学プロダクトデザイン専攻を卒業後、NECデザイン、イワサキデザインスタジオに勤務。2012年にPRODUCT DESIGN CENTER、THE株式会社を設立。「緻密に緻密をデザインする」をテーマに、スタートアップ企業やメーカーとのイノベーション開発、漆のお椀からスマートフォンまでの新製品開発に携わっている。
http://www.productdesigncenter.jp/
http://the-web.co.jp/