ENERGY #01

2017

《ENERGY #01》はダンサーの動きをデータ化し、3Dプリンターでメッシュ状の立体として出力している。そこに記録された変化を映像として可視化している。空間に吊るされた立体にスリット状の映像を光源として当てることで、光源の移動に伴って彫刻的な造形物から一連の時間の流れの断面が切り出され、動きが浮かびあがる仕組みになっている。

作品の原型は1878年に写真家のエドワード・マイブリッジによって考案された連続写真から着想を得ている。この作品では意識的と無意識的な動きに着目し、形状はダンサーの身体の動きの軌跡から成っている。光源によってタイムラインが混ざり、独自の方法による彫刻と映像の組み合わせを試みている。

ENERGY #01
後藤映則(アーティスト)

後藤映則(アーティスト)

1984年岐阜県生まれ。古くから存在するメディアや素材から現代的なテクノロジーまで、さまざまな手法を掛け合わせ、動き、時間、生命感を扱う作品を手がけている。近年のおもな展覧会に、2023年「The 27th ifva Festival」Hong Kong Art Center(香港)、2022年「光‧舞弄‧影 – 2022臺灣國際光影藝術節」台湾国立美術館(台湾)、2022年「Akinori Goto "Heading" – phenomenal #01」nomena gallery Asakusa(東京)、2020年「高松コンテンポラリーアート・アニュアル vol.09 時どきどき想像」高松市美術館(香川)、2019 年「オープン・スペース 2019 別の見方で」NTT Inter Communication Center [ICC](東京)、2019年「Ars Electronica Festival 2019」POST CITY(オーストリア)など。おもな受賞にアルス•エレクロトロニカ賞Honorary Mention(栄誉賞)、STARTS PRIZE(EU)ノミネーションなど。現在、武蔵野美術大学准教授。

https://www.akinorigoto.com/
https://www.instagram.com/akinori_goto_/

2023/3/8 17:55