GRIGIO

2015 / 個人

クライアントは、閑静な住宅街に所有するアートや愛車と共存できる家を求めた。RC(鉄筋コンクリート)打ち放しとガラスを使用した外観とは対称的に、中庭を中心にL型の平面を配した内部空間は開放的で、自然光が満ち溢れている。

1階には主寝室や収納、2階にはLDKや水まわりを設け、すべての居室が中庭に面しつつ、プライバシーにも配慮されるよう計画されている。光沢塗装を施したキッチンや造作収納に加え、イタリアモダン家具を設えたLDKのインテリアは、グレーを中心としたモノトーンのカラーリングで構成。原色をテーマにした蜷川実花さんのカラフルなアートピースが空間を刺激しながらも、互いに引き立てあう存在として対峙している。

作品:蜷川実花「Acid Bloom 2003」
建築写真:西川公朗

黒崎敏(APOLLO Architects & Associates 代表取締役/建築家)

黒崎敏(APOLLO Architects & Associates 代表取締役/建築家)

大手メーカーの商品開発、設計事務所主任技師のキャリアを経て、2000年に自身が主催するAPOLLOを設立。邸宅、ヴィラ、リゾートホテル、商業施設の設計のほか、企業の商品開発やブランドデザインに関わる。世界的デザイン賞である「Wallpaper Design Award」 で「Best New Private House」を受賞するほか、「Archiproducts Design Awards」では5年連続日本人審査員を務めるなど、海外でも高い評価を得ている。

https://kurosakisatoshi.com/

2021/1/13 11:55