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2018 / 個人

敷地は東京郊外の戸建住宅が建ち並ぶ住宅地。プライバシーを守るための「閉鎖性」と、小住宅を豊かにするための「開放性」を両立させる住宅を計画した。

シェル状の黒い箱の内部に透明なガラスの箱を挿入する「入れ子構造」にすることで、豊かな中間領域が生み出されている。傾斜面にある大開口からは自然光が降り注ぎ、十分な通風を確保。また、グラウンドレベルはコートハウスにすることで道路面からの視界を遮り、プライバシーを確保した。

1階のダイニングキッチンからアウトドアリビングにかけては、広がりのある内部空間とアクティビティが生まれ、上階のリビングとも中庭という中間領域を介してつながっている。

建築写真:西川公朗

黒崎敏(APOLLO Architects & Associates 代表取締役/建築家)

黒崎敏(APOLLO Architects & Associates 代表取締役/建築家)

大手メーカーの商品開発、設計事務所主任技師のキャリアを経て、2000年に自身が主催するAPOLLOを設立。邸宅、ヴィラ、リゾートホテル、商業施設の設計のほか、企業の商品開発やブランドデザインに関わる。世界的デザイン賞である「Wallpaper Design Award」 で「Best New Private House」を受賞するほか、「Archiproducts Design Awards」では5年連続日本人審査員を務めるなど、海外でも高い評価を得ている。

https://kurosakisatoshi.com/

2021/1/13 11:55