Rubbish Things

2019

モノは人によって無機的にデザインされ、本来は静止しているべき形と質量を帯び、与えられた物質に固定され、縛られているため、どこか無力感を漂わせている。

「RubbishThings」は、人や自然環境を利用して移動する手段を備えている。人を拒絶しているのではなく、ただ人と共存し、その価値を認めてもらいたいだけなのだ。押し付けられると抵抗し、元の場所に戻る。自ら居心地の良い場所を求めて動き回る。そこではじめて、モノの中に芽生え始めた「意志」を発見できるかもしれない。

太田琢人(デザイナー/アーティスト)

太田琢人(デザイナー/アーティスト)

1993年フランス生まれ。2017年武蔵野美術大学工芸工業デザイン学科卒業。2022年東京藝術大学美術研究科デザイン専攻修士課程卒業。2019~2025年武蔵野美術大学工芸工業デザイン学科の助手として従事したのち独立。物と人間のコミュニケーションについて興味を持ち、日常の観察の中で新たな視座の発見を作品へ変換する。特定の分野に固執せず、プロセスや考え方の流動性と多元的思考を大切にしている。主な展示に「logx」(SKWAT-PARK-,東京,2025)「結晶化したエアークオーツの聲」(contrast,東京,2025)「Thinking Piece」(Dropcity、イタリア、2023)、「藝大アーツイン丸の内 2022」(丸ビル、東京)など。

https://www.instagram.com/ohtatakuto/

2025/9/4 15:35