葉っぱの涼屋

2013 / セルフビルド

茨城県の港町に佇む小さな納屋の改修。大量の葉っぱを押し花のようにプレス乾燥させ、錆びたトタン板の壁に磁石で貼付けた後、吹き付け塗装を施しました。葉っぱを剥がすと、まるで古い記憶を写し取ったみたいに古い壁面のテクスチャーが現れます。さらに剥がした葉っぱはモビールとして再利用し、建物の形をトレースするように設置。

葉っぱのモビールは、風鈴のようにわずかな空気の動きを受けて揺らめき、小さな休憩所にささやかな涼しさを与えてくれています。

撮影:森田純典

田中亮平(建築家)

田中亮平(建築家)

岡山県出身。名古屋市立大学芸術工学部卒業後、東京都立大学大学院修士課程 修了。2006年~隈研吾建築都市設計事務所勤務。2013年G ARCHITECTS STUDIO設立、許光範 参加(2016~2019)。建築設計をはじめインテリアデザインやインスタレーションなども手がけ、特に独自に建材のマテリアル開発を行いプロジェクトに応用するなど、規模やジャンルの垣根のない取組みが特徴。2014年より名古屋市立大学非常勤講師。JCD design award2014銀賞+新人賞、FRAME Great Indoor Award 2015 shortlist、2019年 日本建築学会作品選集新人賞受賞など。

http://g-archi.info/

2019/12/11 10:25