東急プラザ表参道原宿

2012 / クロス特定目的会社、東急不動産

建物と樹下空間が一体化したボリュームを街並み上空に浮かせ、表参道らしい木漏れ日の空間を上部へ連続させた。これは鳥や蝶などの道となるだけでなく、商業的にも屋上庭園が人々の訪問動機となり、シャワー効果を作り出す。屋上の交差点から見える位置に植樹すると、広場は根鉢で隆起した。そこで多角形のステップで均すことで、すり鉢状の空間とした。ここでは、木漏れ日の下で無数の入隅に人々がはまって、視線の先を共有する。隣の人々と対面する緊張感がほどけて、ふと気づけば皆が一緒の輪になっている。我々はこの身体性と場所性に満ちた快適な環境の中で感じる、ゆるやかな一体感こそ、これから必要なことだと考えた。

東急プラザ表参道原宿(建築家)

中村拓志(建築家)

1974年東京生まれ。神奈川県鎌倉市、石川県金沢市で少年時代を過ごす。1999年明治大学大学院理工学研究科博士前期課程修了。同年隈研吾建築都市設計事務所入所。2002年にNAP建築設計事務所を設立し、現在に至る。建築設計をコミュニケーションデザインと考え、人が自然や建築と関わり、愛着を感じることをモットーに設計している。