Dancing Trees, Singing Birds

2007 / フレッグインターナショナル

都心の集合住宅である。敷地に残る立派な林を極力伐採せずに、容積を最大限確保した。樹木医と共に根の位置を調査し、太い根を切断せずに済む位置に構造壁を設定。どうしても当たる根は地中梁を蛇行して避けた。次に、直径15cm以上の枝を三次元測量してコンピューター上に再現。木の生長や強風時の枝の揺れをシミュレートして、枝の及ばない空隙を割り出し、そこに部屋をはね出した。外形は少々いびつになったが、自然の環境をあるがままに受け入れた結果である。これは建築と言うよりは、巣のあり方に近い。「樹木のふるまい」に応答した内部空間では、住人の「生活のふるまい」が展開し、二つは共振する。

Dancing Trees, Singing Birds(建築家)

中村拓志(建築家)

1974年東京生まれ。神奈川県鎌倉市、石川県金沢市で少年時代を過ごす。1999年明治大学大学院理工学研究科博士前期課程修了。同年隈研吾建築都市設計事務所入所。2002年にNAP建築設計事務所を設立し、現在に至る。建築設計をコミュニケーションデザインと考え、人が自然や建築と関わり、愛着を感じることをモットーに設計している。