JR札幌駅上屋 排気塔屋根面のデザイン

2003 / 北海道札幌市 / 札幌駅総合開発

札幌駅プラットホーム上屋に、機関車の排気用塔屋が並んでいる。駅の再開発にともなって新設されるホテル客室からの眺望を念頭に、この屋根を利用したデザインを提案。規則的な配置を利用し、街の拠点となる場所をタイポグラフィーと矢印で示した。屋根全体を大きなサインとしてデザインすることで、札幌の街を地理的に把握できる仕組を企図した。冬、雪が積もると、文字が屋根から浮き出して見える。雪と一体になった美しい風景が出現した。

Produce:アートフロントギャラリー
2005年 ブルネル賞、2004年 グッドデザイン賞

菊竹雪(グラフィックデザイナー)

菊竹雪(グラフィックデザイナー)

建築家・菊竹清訓を父とし、彼の設計による住宅「スカイハウス」で育ったアーティスティックな環境が、アイデンティティーを確立する源になっている。大学で建築を学び、卒業後は日本デザインセンターに勤務。その後、イタリアに渡り、アンジェロ・コルテージ氏のもとでデザインの視野を広げ、1990年株式会社コンパッソを日本に設立する。また、94年には文化庁派遣芸術在外研修員として、英国RCAで建築、空間、環境にかかわる、既成概念にとらわれないグラフィックデザインを学ぶこととなった。 そういったグローバルな経験から得た視点で、ランドマーク、スペース、車両、工事現場など、空間にかかわるすべてのスーパーグラフィックデザインを行う。

多摩美術大学客員教授/法政大学・日本大学非常勤講師
主な内外の受賞に、Brunel Award、D&AD Yellow Pencil Award、グッドデザイン賞、サインデザイン大賞など。
http://www.yuki-kikutake-design.com/

2013/7/10 0:00