第170回 菊竹雪 (グラフィックデザイナー)

[桐山登士樹の推薦文]

女性が挑む公共施設や建築現場とのコラボレーション、と記すだけで厳しい場所を想像する。しかし、敢えてこうした現場を好み、デザインを加える背景には、菊竹さんなりの思いがある。「こういう場所だからこそ何とかしたい」そんなデザイナーとしての使命感が顔を覗かせる。偉大な父(菊竹清訓)を見て育ち、日本デザインセンターやイタリアでデザインを学び働きながら、諸先輩達から多くの刺激を受けた菊竹さん。グラフィックを活用し、巧みに描かれた空間の先には、さらなる宇宙が広がっている。

designディレクター桐山登士樹

桐山登士樹

デザインディレクター

デザインの可能性を探っていきたい。そんなことを考えて30年。さまざまなプロジェクトを通じて、デザインの力をアピールしています。

菊竹雪(グラフィックデザイナー)

菊竹雪(グラフィックデザイナー)

建築家・菊竹清訓を父とし、彼の設計による住宅「スカイハウス」で育ったアーティスティックな環境が、アイデンティティーを確立する源になっている。大学で建築を学び、卒業後は日本デザインセンターに勤務。その後、イタリアに渡り、アンジェロ・コルテージ氏のもとでデザインの視野を広げ、1990年株式会社コンパッソを日本に設立する。また、94年には文化庁派遣芸術在外研修員として、英国RCAで建築、空間、環境にかかわる、既成概念にとらわれないグラフィックデザインを学ぶこととなった。 そういったグローバルな経験から得た視点で、ランドマーク、スペース、車両、工事現場など、空間にかかわるすべてのスーパーグラフィックデザインを行う。

多摩美術大学客員教授/法政大学・日本大学非常勤講師
主な内外の受賞に、Brunel Award、D&AD Yellow Pencil Award、グッドデザイン賞、サインデザイン大賞など。
http://www.yuki-kikutake-design.com/