片耳をふさぐ

2017

2017年5月に東京・南青山のスパイラルで開催された「SCIF18 PLAY」にて発表。

いくつかの過去に見た風景についてと、実際にパフォーマンスをしている場所から見える風景についてを、ごちゃまぜにして、即興で喋りつづける、というようなパフォーマンス作品。「喋る」といってもいわゆる“物語”をつらつら喋るというより、「喋る」「見る」「思い出す」がひとくくりになるような状態に近づこうとしていた。

「見る」→a→「言葉にする」→b→「喋る」

おそらく何かを見てから言葉にして喋るまでには、少なくともa・bの2回「整える作業」が挟まっているが、この「整え」をどうにか解除できないかと考えた。

小説などにおける「風景描写」の難しさ、という問題意識をパフォーマンスに移植できないかと考えた。これまでと作品のつくり方を大きく変えたことによって、準備期間中は自分の組成を組み替えるような感覚になった。

撮影:市川勝弘
画像提供:スパイラル/株式会社ワコールアートセンター

SICF18
http://www.sicf.jp/#home

関川航平(美術作家)

関川航平(美術作家)

1990年宮城県生まれ。2013年に筑波大学芸術専門学群特別カリキュラム版画コース卒業。2014年「ゲンビどこでも企画公募2014」八谷和彦賞・観客賞受賞。2016年「第14回グラフィック 1_WALL」グランプリ受賞、2017年「SICF18 PLAY」最優秀賞受賞。

http://ksekigawa0528.wixsite.com/sekigawa-works