展示会の機能拡張を予感させる新たな試みもスタート、「インテリア ライフスタイル」の注目ポイントをご紹介

展示会の機能拡張を予感させる新たな試みもスタート、「インテリア ライフスタイル」の注目ポイントをご紹介

東京から世界へ向けてライフスタイルを提案する、インテリア・デザイン市場のための国際見本市「インテリア ライフスタイル / Interior Lifestyle Tokyo(以下、ILT)」 。国内外のハイエンドなインテリアやデザインアイテム、キーパーソンが結集するILTが、6月14日から6月16日までの3日間にわたって東京ビッグサイトで開催される。

同見本市は、ドイツのフランクフルトで開催される世界最大級の国際消費財専門見本市「アンビエンテ」、そして家庭用・業務用テキスタイルの国際見本市「ハイムテキスタイル」の2つを母体としている。日本国内においては、6月にILT、11月に「IFFT / インテリア ライフスタイル リビング」が毎年開催され、トレンド発信を続けてきた。

昨年のILTのアトリウム特別企画の様子

昨年のILTのアトリウム特別企画の様子

今回は、791社(国内648社/海外143社)22か国・地域からの出展が予定されている(※5月15日時点)。東京ビッグサイトの西1・3・4ホール+アトリウムという広い空間を使ってはいるが、800近い出展があるので“ぎゅっと濃縮された空間”という印象のほうが正しいだろう。

ILTには、毎年話題となる「アトリウム特別企画」エリア、エッジの効いた最新のデザインが集結する「MOVEMENT」、日本のデザインとものづくりを発信する「JAPAN STYLE」、良質な北欧ブランドを集めた「NORDIC LIFESTYLE」、若手支援プログラムゾーンである「TALENTS」と「NEXT」、フードアイテムゾーン「FOODIST」など、さまざまなゾーンが設けられている。

昨年のILTの様子

昨年のILTの様子

この記事では、今回のILTの概要と見どころを改めておさらいしていきたい。実際に足を運んでみることによる発見や出会いがあるので、ほんの参考程度にはなってしまうが活用していただけたらと思う。

展示会の機能拡張を予感させるテーマ「WANTED!」

今回のアトリウム特別企画のテーマは「WANTED!」。WANTED?……一見しただけでは意図が読みきれないが、そこにはどのような狙いがあるのだろう?

アトリウム全体のコンセプトメイキングや、インテリア、サインなどデザイン周りの監修、出展者の選定協力、トークイベントの企画などを担当した、アトリウム・ディレクターの江口宏志さんはコンセプトについて以下のように語っている。

「今回「WANTED!」というテーマを設定した理由は、商品の売り買いならインターネットでも事足りる時代において、リアルな場所で行われる展示会の機能を拡張してみたいという期待から設定しました。また、これまでのILTにおいて、バイヤー以外の来場者が半分を占めるというデータもあり、それらの人と出展者との接点を増やしたいということも理由にあります。“商品が売れるか売れないか”みたいな単純な判断基準ではない、会社としての考え方や思い、持っている技術や働く環境など多元的な評価につながればいいなと思っています」

アトリウム・ディレクター江口宏志さん(mitosaya / 本好き / 蒸留家見習い)

アトリウム・ディレクター江口宏志さん(mitosaya / 本好き / 蒸留家見習い)

「WANTED!」で出展者が求める内容はさまざまだ。デザイナーや製造工場、スタッフや後継者、コラボレーションやポップアップショップ……来場者だけでなく、アトリウムに集う出展者同士にも、その「WANTED!」は向けられているともいえる、ここでの出会いがコラボレーションにつながることだってあり得るかも知れない。

西部劇に出てくるようなポスターをはじめとする、アートディレクションはTAKAIYAMA inc.が担当。各社から提出された「WANTED!」なテキストと顔写真を元に印象的なビジュアルを制作した。空間ディレクションは設計事務所imaが担当。ブースの間口には4mの円柱サインがそびえる。先の「WANTED!」ポスターは各ブースやエントランスだけでなく、会場の天井にも万国旗のように巨大ポスターが並び、各社の「WANTED!」を広くアピールする。潜在的なニーズを可視化するユニークな試みとなりそうだ。

展示会場イメージ

アトリウム特別企画の出展者みどころ

アトリウム特別企画には51のブランドが参加。JDN的にも気になるブランドの概要を「WANTED!」とともに紹介したい。

Sola cube/ウサギノネドコ
Sola cube/ウサギノネドコ

Sola cube/ウサギノネドコ

京都を拠点に“自然の造形美”を伝える「ウサギノネドコ」がつくる、植物の美しい瞬間を捉えた「Sola cube」。4cm角の透明なアクリルキューブにさまざまな種、実、花を封入。大人にとっては生活を彩るインテリアやギフトとして、子供にとっては知性と感性を刺激する立体図鑑として楽しめるプロダクト。

WANTED!:設計事務所・インテリアスタイリスト
「施設や店舗のスタイリングアイテムや個人宅のインテリア提案など。クライアントへの空間提案のツールとしてSola cubeをご活用くださる、設計事務所/インテリアスタイリストを募集いたします」

SOAK design by heso
SOAK design by heso

SOAK design by heso

4人のクリエイターがそれぞれの得意分野を生かして、グラフィックデザインを中心としたディレクションや、パーティなどの空間演出など、企画から制作まで幅広く活動する「heso(ヘソ)」。シンプルでありながらも、コーディネートのスパイスとして目を引くデザインのバッグが並ぶ。

WANTED!:製造工場
「オリジナル素材・付属開発を一緒に行ってくれる工場、企業を探しています。シーズン毎の新作発表にあたり、オリジナルの素材や付属を開発しバッグのデザインに取り入れています。他にはない面白いものづくりを目指しています!」

3min.
3min.

3min.

テキスタイルデザイナーの飛田正浩さん(spoken words project)とグラフィックデザイナーの長嶋りかこさん、そしてテキスタイルメーカーのKOKKAが、“ほしい服を、手軽に簡単に”をコンセプトに立ち上げたブランド。できあがった服を買うのではなく、料理をするように自分でつくってしまおう!というもの。「3min.」のサイトには、3分クッキングならぬ“3分ソーイング”というキャッチコピーがあるので、3分で服が作れるくらい(つくり方自体は)シンプルなシリーズが展開されている。

WANTED!:コラボレーション
「3min.(スリーミニッツ)」は3分間クッキングのように気軽に自分で服を縫う事を提案していく新しいブランドです。自分なりのアレンジで料理をするように楽しんでトライしてください。手芸店の他本屋・雑貨店・アパレル店等でもコラボレーションを求めています」

そのほか、ジュエリー特別エリア「- JEWELRY- selected by gallery deux poisons」も昨年から継続。NEW JEWERLYのディレクターでもある、ギャラリードゥポワソンの森知彦さんのセレクトによる24組のジュエリーブランドが集う。

(左上から時計回り)moca.areggio/KenichiKondo/LOOP&BOX/matori

(左上から時計回り)moca.areggio/KenichiKondo/LOOP&BOX/matori

また、アトリウム特別企画として、「WANTED!」にちなんだ3本のトークイベントも開催される。アトリウムディレクターの江口宏志さんが、ナカムラケンタさん(日本仕事百貨代表)、黒田哲ニさん(UDS株式会社執行役員)、木田隆子さん(「ELLE DECOR」ブランドディレクター)など、さまざまなジャンルで活躍する登壇者に、テーマの異なる「WANTED!」を聞き出していく。お酒を片手にカジュアルな雰囲気で話が聞けるのもうれしい。

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