第259回 noiz (建築・デザイン事務所)

[桐山登士樹の推薦文]

建築家・豊田啓介さんの会社「noiz」のサイトを覗いてみた。トップ画面からガンガンと精力的な仕事、それも住宅から商業施設、インテリア、インスタレーションと、幅広い領域に圧倒される。たくさんの建築家と交友関係があるが、ここまでオールマイティーな建築家集団は思いつかない。

さらに興味を引くのが「スペースポートシティ構想図」「縄文文化発信サポーターズ」のような3Dによる未来社会へのアプローチ。まるでアニメの世界にいるような錯覚に陥る。しかし脈略がなく構築しているのではなく、建築家としての立ち位置を踏まえロジカルに解読している。これからの建築の可能性を独自のアプローチで提示している気鋭な視点が光る。安藤忠雄建築研究所出身と聞くと驚く領域の広げ方に言葉が詰まった。

デザインディレクター桐山登士樹

桐山登士樹

デザインディレクター

デザインの可能性を探っていきたい。そんなことを考えて30年。さまざまなプロジェクトを通じて、デザインの力をアピールしています。

noiz(建築・デザイン事務所)

noiz(建築・デザイン事務所)

2007年に豊田啓介(左)と蔡佳萱(中央)のパートナーシップとして設立。 2016年より酒井康介(右)を加えた3名パートナー体制で、東京、台北、ワルシャワ(ヨーロッパ)からコンピューテーショナルな手法を駆使し、建築を軸にインスタレーションから都市まで幅広いジャンルで国際的に活動する建築・デザイン事務所。最新のデジタル技術を駆使した各種デザインや製作、システムの実装から教育、各種リサーチ&コンサルティング活動も積極的に展開している。

https://noizarchitects.com/