第257回 AHA 浜田晶則建築設計事務所 (建築家・teamLab Architectsパートナー)

[桐山登士樹の推薦文]

浜田晶則さんは2つの顔を持つ建築家である。一つは商業施設や工場、個人邸を手がける建築家という面。出身地である富山の期待の星と言える。もう一つは、猪子寿之氏率いるチームラボの建築家として、エンターテインメント空間を設計しているという面だ。昨年の8月8日、金沢21世紀美術館で翌日から開催される展覧会「チームラボ 永遠の海に浮かぶ無常の花」を解説していただいたのが印象に残っている。軌道を走るチームラボの新たな表現に興味が増し、その後ご一緒するプロジェクトが進行していたがコロナ禍で中断してしまった。

今回紹介する浜田さんの建築は、多くの友人、仲間と一緒に造り上げているもので、こうしたフレキシブルなスキームがいかにも現代的であり、新たな場を生み出す原動力となっているように思う。年齢的には、30代半ばを過ぎ、これから貪欲にさらなる空間創造に向けてトライしていくことだろう。願わくば公共建築のコンペで勝利を勝ち取ってほしい。

デザインディレクター桐山登士樹

桐山登士樹

デザインディレクター

デザインの可能性を探っていきたい。そんなことを考えて30年。さまざまなプロジェクトを通じて、デザインの力をアピールしています。

AHA 浜田晶則建築設計事務所(建築家・teamLab Architectsパートナー)

AHA 浜田晶則建築設計事務所(建築家・teamLab Architectsパートナー)

浜田晶則

1984年富山県生まれ。2012年東京大学大学院工学系研究科建築学専攻修士課程修了。2012年Alex Knezoとstudio_01設立。同年teamLabにアーキテクトとして参加。2014年AHA 浜田晶則建築設計事務所設立。同年よりteamLab Architectsパートナー。2014年-2016年日本大学非常勤講師。2020年-日本女子大学非常勤講師、明治大学兼任講師。コンピュテーショナルデザインを用いた設計手法で建築とデジタルアートの設計を行い、人と自然が持続的に共生する社会構築を目指している。

おもな作品に「綾瀬の基板工場(2017)」、「パンとエスプレッソと自由形(2018)」、「魚津埋没林博物館KININAL(2018)」など。グッドデザイン賞2019、Iconic Award 2019, Best of Best、the 2A Continental Architectural Awards 2017, Second Placeなど国内外で受賞。

http://aki-hamada.com/