Transient Prussian Blue

2012 / 国立研究開発法人産業技術総合研究所/株式会社東和製作所

電気を加えることで色が変わるガラス「Prussian Blue Device」を使用したインスタレーション。このガラス素材は、国立研究開発法人産業技術総合研究所で研究されているものである。

2012年、渋谷ヒカリエにて展示されたこの作品は、普段は研究室の中にある萌芽的な技術を一般に公開し、その技術の可能性を社会と共有することを目的に制作された。このガラスは電気を流すとインクが滲むように透き通ったブルーからイエロー、そして無色透明へと色を変える。その有機的で美しい透明感によって、空の移ろいのような自然現象がもつ複雑な印象を表現した。Nosigner・太刀川英輔さんとのコラボレイティブ・ワーク。

武井祥平(エンジニア/研究者)

武井祥平(エンジニア/研究者)

1984年岐阜県生まれ。高専で電気工学、大学で認知心理学を専攻。2006~2010年株式会社丹青社。2012年東京大学大学院 情報学環・学際情報学府修士課程修了。同年、クリエイティブスタジオnomena設立。工学的な発想から生み出される独自の空間表現が、さまざまな分野から評価されている。気鋭のアーティストやデザイナーとの共同制作におけるテクニカルディレクションも数多く手がける。受賞歴に、東京大学総長賞(2012)、電気情報通信学会MVE賞(2012)、東京都現代美術館ブルームバーグ・パヴィリオン・プロジェクト公募展グランプリ(2012)、DSA日本空間デザイン賞金賞(2017)、日本サインデザイン協会SDA賞優秀賞(2017)ほか。2016年より科学技術振興機構ERATO川原万有情報網プロジェクト 特任研究員。

https://nomena.co.jp/