PROP

2014

重力を可視化・応用したワークテーブル。使い手が自ら組み立てることのできるプロダクトにはどこか未完成な魅力が潜む。その魅力は、今の時代では自らの選択肢の中で自分自身のスタイルに合った家具をDIYし、作成する魅力にも通じる。

シンプルな金属加工と無骨な鋼材のみで構成した脚部に、時代や使用環境、自らの個性を生かした天板を自由に組み合わせることにより完成するこのテーブルは、100年前にも存在したかのようであり、かつ今の時代背景をも反映した、即ち100年後にも存在し得るデザインプロダクトである。

AnyTokyo 2014 出展作。2015年に改良版をCOMMOCより「PROP」として発売。

photo:山本育憲

髙須学(インテリア・プロダクトデザイナー)

髙須学(インテリア・プロダクトデザイナー)

1974年福岡県生まれ。九州芸術工科大学卒業後、一級建築士事務所に6年間勤務。2002年にタカスガクデザイン(現TGD)を設立。「シンプルに、永く、美しく」をデザインコンセプトに、時代に左右されない空間そのものの美しさや、モノ自体に潜む本来の美しい音色を最大限に増幅させる「良質なアンプ」のようなデザインを心掛けている。クライアントとエンドユーザー共に活きるショップインテリアや、住まい手それぞれの心地よい「間」を導き出す住空間、モノ本来の持つべき姿形やそのストーリー性を深く読み、素材そのものを深く洞察し、腑に落ちる形を追求する家具プロダクトなど、空間から家具・日常品まで幅広い領域でデザイン活動を行っている。2011年、2015年グッドデザイン賞等受賞歴多数。

http://www.gaku-design.com