ハナのユラギ

2022 / 株式会社うなぎの寝床

地域文化商社「うなぎの寝床」とのコラボレーションプロジェクト。久留米絣は、糸を括り、染め分け、織り上げることで模様を表現する織物です。括った糸で織りあげていく中で、糸が微妙にずれて柄がゆらぐことも、久留米絣の特徴のひとつです。どんなに正確に織っても、結果として生まれる柄の「ゆらぎ」は避けられず、そこに独自の美しさが宿ります。

今回は、その予期しない模様、糸のゆらぎをテーマに、柄のズレもデザインとして取り入れ、揺らいだ花柄をタテ絣、ヨコ絣、タテヨコ絣で表現し、現代MONPEに仕立てました。

「ハナのユラギ」というテーマのもと、糸のずれた美しい様子をわかりやすく表現した花柄のヨコ絣、織組織をイメージしたタテ絣、そして花柄に織組織が重なったようなタテヨコ絣の3種類の柄を久留米絣で表現しています。今回のコラボレーションを通して、久留米絣の技術を応用しながら、新たな可能性に挑戦しました。

https://unagino-nedoko.net/product/tax_category/hanamitsui/

光井花(テキスタイルデザイナー)

光井花(テキスタイルデザイナー)

2014年、英国Royal College of Art大学院修士課程修了。帰国後、株式会社イッセイミヤケにて約7年間テキスタイルデザインに従事。独立後はミラノサローネやDESIGNTIDE TOKYOなど国内外で作品を発表し、2024年Young Designer Award、2025年A’ Design Awardでテキスタイル部門ブロンズ賞を受賞。建築空間やファッション分野へのデザイン提供など、テキスタイルを軸に多領域で表現を展開している。現在は多摩美術大学・東京造形大学の非常勤講師も務める。

https://hanatextiledesign.com/

2025/8/13 10:15