KEYSTONE

芸術性と機能性を両立した、コンクリート製コーヒーテーブル

コンクリートを製造するうえで発生する、余剰材を再利用して生まれたコーヒーテーブル「KEYSTONE(キーストーン)」。家具ブランドのアルフレックスによる、彫刻のような芸術性と、道具としての機能性が両立したプロダクトです。

手がけたのは、デザイナーの北川大輔さん。商品誕生の背景やコンセプトについてうかがいました。

■背景

コンクリートは私たちの街を形づくる重要な建材ですが、その製造過程では必然的に余剰が生まれます。これまで廃棄するしかなかったその余剰材を使って新たな価値を提案できないか。そんなサステナブルな視点から「KEYSTONE」が誕生しました。

■コンセプト

「KEYSTONE」とは、「くさび石」や「欠かすことのできない重要な役割や物」という意味。原料となるセメントの種類によって、テーブルの色や表情にはそれぞれ個性が生まれます。同じものはひとつとしてない、一期一会の出会いを楽しめる、アートピースのようなテーブルです。

■特徴

「KEYSTONE」は2種類のデザインを展開しています。回転体の「REV(レヴ)」は、二つの円錐形が点で向かい合い、柔らかな陰影と緊張感をもっています。コンクリートの比重を活かした、絶妙なバランスの上に成り立つフォルムです。

六角形の「HEX(ヘックス)」は、六角柱を基本に、直線的な面と線による安定感と軽やかさを備えているのが特徴。繊細なエッジ形状が美しい陰影をつくり出します。

「KEYSTONE」ならではの特徴は、表面に施した洗い加工と磨き上げによって生まれる豊かなテクスチャーです。一般的なコンクリートの無機質な印象とは一線を画す、独特な表情をもっています。

また、品質管理が徹底されたコンクリートを使用し、構造強度を保つための鉄筋を入れることで、コーヒーテーブルとして十分な耐久性を実現。さらに天面には撥水加工を施しています。

■デザイナー・北川大輔さんのコメント

タイムレスなシンプルさで周囲と調和しながら、空間を彩る存在感をもったコンクリート家具を創り出す―そんな主題から導き出したのが、幾何形体による彫刻的なサイドテーブル「KEYSTONE」です。

人々の探求心と創意工夫によって見出された「幾何形体」。人工的でありながら、自然界に存在する不変の定理による造形は、主張する個性と馴染む順応性を併せもっていると言えます。そんなアーティフィシャルでナチュラルな幾何形体を用いて、素材と製法を活かした個性的かつarflex らしさを感じるふたつのデザインをつくりました。

環境、空間、生活、道具。それぞれの視点から丁寧に紡ぎ出した「KEYSTONE」は、一つひとつが異なる豊かな表情をもって、アルフレックスの新たな価値を提案します。

ブランド:アルフレックス

イタリアでモダンファニチャーの思想と心地よい暮らしの在り方を学んだ創業者が、1969年に日本での展開を始めた家具ブランド。普遍的な価値に時代ごとの感性を取り入れながら、日本オリジナルの製品をつくり続けている。「長く安心して使える家具」という思想のもと、シンプルなデザインと高い耐久性、メンテナンス性を全ての製品に追求。20年、30年と使うほど愛着の深まる家具を通じて、心豊かなライフスタイルを実現する。

デザイン:北川大輔

1982年滋賀県生まれ。2005年に金沢美術工芸大学を卒業。国内電機メーカーのインハウスデザイナーを経て、2015年に株式会社DESIGN FOR INDUSTRYを設立。家具や日用品から伝統工芸、家電、ロボット、先端技術研究開発、新素材開発、事業開発、都市ブランディングなど国内外問わず多彩な領域にて、“心地よい革新”という視点のもと、デザイン/クリエイティブディレクションをおこなう。金沢美術工芸大学非常勤講師、東北芸術工科大学特別講師。

REV

サイズ Φ370×H450mm
材質・仕上げ コンクリート 天面/円柱部 磨き仕上げ
価格 174,900円

HEX

サイズ W320×D370×H450mm
材質・仕上げ コンクリート 天面/側面 磨き仕上げ
価格 174,900円