味わいたい

心を動かす色使いや味、デザインで私たちを魅了するお菓子

実りのきざはし

夢に向かって着実に進むさまを表現した羊羹

室町時代後期に京都で創業した、老舗和菓子ブランドの「とらや」。伝統的な技術を継承しつつ、時代に合わせた和菓子をつくり続けています。

今回ご紹介するのは、寒い季節にほっとするような暖色系の色合いが美しい、モダンなデザインの羊羹「実りのきざはし」。とらや広報の奥野容子さんに、この羊羹が生まれた背景や商品の特徴についてお聞きしました。

■商品が生まれた背景・コンセプト

とらやでは毎年、宮内庁が発表する歌会始(うたかいはじめ)のお題にちなんだ羊羹をおつくりしています。この「実(みの)りのきざはし」は、2021年の歌会始のお題「実(じつ)」にちなんで考案されました。

「歌会始」は毎年1月に宮中で催される、日本の和歌の伝統を受け継ぐ大切な行事です。決められたお題に対し、天皇や皇族方、一般の詠進者の歌が披露され、次の年のお題が発表されます。これにちなみ、12月頃から年始にかけて、多くの和菓子店で販売されるのが「御題菓子」です。

とらやの場合は、干支菓子同様、図案を社内公募し、集まった中から羊羹1点、生菓子2、3点を商品化しており、社員にとってはアイデアを形にする絶好の機会にもなっています。「実」、「望」、「人」などお題はさまざまですが、新しい年に希望を抱かせるような、明るい意匠と銘になるよう心がけています。

■商品の特徴

「きざはし」は「階」と書き、階段を指す言葉です。白の琥珀羹に紅・橙・黄の煉羊羹を一段ずつ配し、夢に向かって着実に進み、積み重ねた努力が実を結ぶまでのさまを表現しました。

とらや
室町時代後期に京都で創業した和菓子の老舗。「夜の梅」「おもかげ」といった羊羹や、季節の生菓子などの和菓子を取り扱っている。
https://www.toraya-group.co.jp/

実りのきざはし(中形)

サイズ 12.7×6.3×4.1cm
重さ 330g(総重量360g)
価格(税抜) 1,800円
販売期間 ~2021年1月中旬

実りのきざはし(竹皮包)

サイズ 24.5×6.0×4.0cm
重さ 330g×2(総重量 700g)
価格(税抜) 3,600円
販売期間 ~2021年1月中旬