ユーザーが必要とする情報を汲み取って届ける!アカツキ流ゲームUIデザインのつくり方-株式会社アカツキ(2)

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ユーザーが必要とする情報を汲み取って届ける!アカツキ流ゲームUIデザインのつくり方-株式会社アカツキ(2)
ユーザーに寄り添ったUI表現

――コンセプト設計ができあがって具体的なデザインに入っていく段階では、どんなことを意識されていますか? また、世界観をつくる上で、デザイン側からだからこそできるアプローチはどんなことがあるのでしょうか。

熊谷:世界観をつくりながら最低限のルールは必ずつくります。例えば色。いいことが起こる時の色や危険を表す色など、その世界において特定の色が表す意味を明確にします。さらに情報のカテゴリを形状で見せることでわかりやすさにつながります。四角いアイコンに入ったアイテムは強化素材、三角のアイコンに入ったアイテムは覚醒素材といったような、カテゴリの視覚化ですね。

ユーザー層でも考えます。1日の平均利用時間が約10分のライトユーザー、3時間以上のヘビーユーザー、それぞれにどんな機能・情報があればわかりやすいか。特に新規のゲームをつくる時は、要素を絞ることが重要だと考えています。ゲームを触れない層になればなるほど飽きやすかったりするので、そこを解消するために子供でもわかるくらいのライトさに振って、デザインしていくこともあります。

株式会社アカツキ

矢部:確かにそうですね。コンソールとモバイルゲームの大きな違いに画面サイズがあると思うのですが、モバイルゲームは通勤時間や仕事の合間の移動時間など、隙間時間に利用するケースが多いです。そんな中で小さな画面にたくさんの情報量が詰め込まれていたら、ユーザーは嫌になってしまうと思うので、詰め込みたいけど情報過多になりすぎない。そこのバランスをどうとるかは常に考えています。

加藤:ゲームって、例えばプレイヤーが敵キャラにぶつからないかヒヤヒヤするように、ある種のストレスを感じてそれをクリアした時が気持ちいいと思うんです。そういう瞬間をUIが邪魔したくないと常々思っているので、肝心なところでは邪魔しない、でもそうじゃないところではUIでしっかり盛り上げるといった加減は意識しています。

――軽度のストレスとその達成感のために、UIによるストレスを与えてはいけない。おもしろい考え方ですね。ゲームUIはキャラクター表現の領域も大きいと思いますが、キャラクターの魅力を引き出すために注力していることは?

石田:主要なキャラが2人いて、原作で仲が良かったり悪かったりするのですが、そういう関係性が見た時にすぐわかるようにというのは気をつけています。エフェクトなどその場の雰囲気を表現するための効果もとても大事なので、それを忠実に表現できているか、あとは単純にキャラクターの顔半分が切れてしまっていないか、おかしな場所に配置していないかなども、キャラクター表現で気を配るところです。

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加藤:僕はユーザーが見たいと思う魅力的なポイントには、デザインをのせないことが大事だと思っています。前職でグッズの制作をやっていた時も何が売れるかというと、クリアファイルでもやっぱりキャラクターの全身がちゃんと見えているものが売れるんですよね。

熊谷:たまにディレクターの要望で大量の情報をのせたいみたいなこともあると思うんだけど、その時はどうするの?

加藤:可能な限り情報を削る方向に僕はもっていきます。ユーザーはキャラクターに対してこれだけのことを望んでいる、ということを懇々と語り続けていたらのんでくれるケースは多いです(笑)。

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――なるほど(笑)。矢部さんと石田さんは同じようなせめぎ合いの時はどうするんですか?

矢部:本当にユーザーが必要とする情報か否かをいったん自分の中で選別して、何パターンか案をつくってプレゼンします。ビジュアルでわかりやすく資料を見てもらうことも大事だと思うので、自分の中でいちばん推したい案は資料づくりにも力が入ります。

石田:私はディレクターの意図とユーザーへの伝わりやすさの両方を実現できる方法を見つけるまで頑張ります。それでもどうしても無理だったら、ユーザーへの伝わりやすさを優先したいなと思います。

熊谷:僕もユーザー視点に寄り添ったものをつくりたいのは一緒です。ただ、ディレクターとデザイナーで意見が割れる時でも、お互いにユーザー視点はもっているはずなんですよ。ディレクターにはディレクターしかもっていない情報もあれば、その逆も然りです。その辺をテーブルに出し合って決められればいちばんいいなと思っていて、ディレクターの人をヒアリングしていくと外せない芯みたいなものが見えてくることもあるので、そこを会話の中で見つけていくしかないかなと。100%の答えを知っているメンバーはいませんしだからこそのチームだと思うので、そういった意味で僕は対話重視ですね。

それぞれが目指すUIデザインの形

――まさに四者四様の答えが聞けました(笑)。最後にものづくりという部分での皆さんの目標や課題を聞かせてください。

加藤:キャラクターや世界観に寄り添っていると、自分らしさやデザイナーとしてつくりたいものは少しずつ削ぎ落とす必要が出てきます。その中で99%はキャラクターや世界観に振るんですが、残りの1%でも自分らしさやこだわりを出していければ嬉しいですね。

矢部:以前は「きれいなデザインをつくりたい」というアウトプットのクオリティばかり追っていました。もちろんそれも大事ですが、デザイナーのエゴではない、「ユーザーにどう刺さるか」を深く考えるものづくりをアカツキで改めて学ばせてもらっています。今後はゲームデザインはもちろん、それ以外の部分、例えば研修のプログラムや座組みをつくって誰でも回せるようにするとか、そうしたこともクリエイティブの一環だと思うので、積極的に絡んでいければ。デザイナーだけど臨機応変になんでもやっちゃう! みたいなところを目指していければいいですね。

株式会社アカツキ

石田:アカツキに来るまでゲームはあまりやったことがなかったんですが、ゲーム事業部で仕事をするうちに自分の興味ややりたいことの範囲も広がってきているので、とにかく限界を決めないでなんでもやってみようと思っています。私はまだ既存のゲームのUIデザインしか経験したことがないので、今後は新規ゲームをゼロからつくる仕事に携わってみたいですね。

熊谷:これまで新規ゲームをつくる中で、いかに人の感情を動かすかといった「感情の最大化」を狙うことにはチャレンジしてきたのですが、今興味があるのはそれとは逆で、小さな感情の積み上げに重きをおいたプロダクトです。例えば何も身にならないけどめちゃくちゃ笑うとか。

一気に価値観を変えるプロダクトもいいのですが、今は情報過多で考えることばかりが多くなりすぎているので、何も考えずにただ楽しむみたいなものがあってもいいのかなと。創出する感情の価値は同じくらい高いところを目指しても、やり方は色々あっていいと思うんです。そういう方法を見つけてものづくりができたら、すごくおもしろいでしょうね!

株式会社アカツキ

“中の人”に聞く、一問一答

<株式会社アカツキ デザイナー 加藤駿介さん>

このコーナーでは他業界からコンバートし、アカツキにジョインして活躍する“中の人”にお話をうかがいます!

株式会社アカツキ 加藤駿介さん

株式会社アカツキ 加藤駿介さん

Q.モバイルゲーム業界へコンバートしたきっかけは?

もともとゲームや漫画が好きで、当初はエンタメ系の広告会社でグッズやアニメゲームの販促物、広告などの制作を行っていました。その後より大きな案件に携わりたいと考え同業種の企業に転職したのですが、再度転職を考えるタイミングがありました。その時にまた同じような広告関連ではなく、上流から関わる仕事がしたいと考え転職エージェントに相談したところ、アカツキを紹介していただきました。

Q.ゲーム業界以外での経験が活きていると感じる部分は?

今ゲームの世界観づくりとコンセプトワークに携わっていますが、前職の経験が活きているのはプレゼンですね。前職でブランディング広告などを制作する際、コンセプトを立ててプレゼンシートに落とし込むことをやっていたので、その一連の流れは今もとても役立っています。また、紙だと文字組が結構大事なのですが、ゲームでは文字組の文化があまりないので、そういった面で人とは違う画面づくりができるところも強みだと思っています。

Q.「アカツキのここが好き」というところを改めて教えてください。

経験・未経験問わず「任せる」と信じて任せてくれる社風がいいなと思っています。まだ入社して半年で新規のUIに携われるなど、他社ではなかなか経験できないチャンスを与えてくれる環境です。ただ、こうした環境があるのも先輩方が「加藤君にやらせてみましょう」と言ってくれるからこそなんです。先輩が後輩にチャンスを譲っていく文化が強いのも、アカツキの特徴だと思います。

Q.車が趣味だそうで、その辺りも聞かせてください。

ハンドルのあるものが好きで、愛車のほかに自宅にあるのがオートバイ2台とマウンテンバイクです。車は大学生の頃にハマり、多摩美卒なんですがデザインもそこそこにサークルでは峠最速を目指していました(笑)。小さくてパワーのある乗り物が好きなので、ミニクーパーの可愛さと、キビキビ走るギャップに惹かれました。

株式会社アカツキ

聞き手:瀬尾陽(JDN) 取材・文:開洋美 撮影:葛西亜理沙

アカツキはコンバート支援も充実!

別業界からのチャレンジしてみたい……でも、経験がなくて不安という方に向けて、さまざまなサポートが用意されています。

<1day UIワークショップ>
モバイルゲーム開発のデザイナーに興味のある方向けに1dayのワークショップを開催。ワイヤーフレーム作成からUIパーツ作成まで、ゲームデザイン未経験の方にも気軽にゲームデザインの体験をし、実務の流れを理解していただきます。当日は、実際にゲームUI制作に携わっているデザイナーが講師をします。

1day UIワークショップ

ゲームデザインワークを体験してみよう!1day UIワークショップ

8月4日開催はこちら
http://aktsk-uiworkshop-201808.peatix.com/view

その他の開催予定はこちら
https://peatix.com/group/77645/view

<入社後サポート体制>
ゲーム業界未経験でご入社された方にも、いち早くゲームデザインに慣れていただくためのサポート体制を用意しています。UI制作などにおいて、アカツキのメンバーが個々のレベルやスキルに合わせたデザイン業務のサポートを行います。

RECRUIT
最高のチームで最高のものづくりを。
アカツキでは、一緒に世界を変えていく仲間を募集中!
職種・
業務内容
UI/UXデザイナー
モバイルゲームのUI/UXデザイン業務をお任せします。
・目的、ユーザ-の導線などを考慮した上で、ページのレイアウトや、素材の制作
・ただデザインするだけではなく全てに意図をもってデザインをし、それをゲーム全体のルールとして定着させる
・LEAN UXなど先進的なプロトタイプ手法を使っていかにデザインの時点でゲーム全体の流れや面白さを体感できるかどうかを示す
雇用形態 正社員
勤務地 東京都品川区上大崎2-13-30 oak meguro 8階
勤務時間 9:00~18:00(ただし裁量労働制が適用されることがある)
資格 【必須要件】
・Photoshop、Illustrator等を利用したUIデザインやビジュアル制作経験
・ユーザビリティに関する基礎知識とそれを反映したプロダクト開発、クリエイティブ制作経験
・デザインの意図や考えをしっかり伝えることができる、何故を追求できる方
・モバイルゲームもしくはコンソールゲームデザインの経験・知識
・世界観をビジュアルに落とし込める
【歓迎要件】
・Webの基礎知識(html、css)
・リーダーとしてチームを牽引した経験
・最新のユーザビリティ・検証の知識や経験
給与 月給制
※保有されるスキル・経験・能力により優遇、相談の上で決定
待遇 交通費支給
家賃補助制度(※対象エリアにお住まいの方)
各種社会保険完備
休暇 完全週休2日制(土・日)、祝日、有給休暇、年末年始休暇、慶弔休暇