編集部の「そういえば、」-沖縄県立芸術大学の個性豊かな椅子とMIXIのカンファレンス
そんな、日々の取材や編集部の雑談から生まれたネタをお届けする、JDN編集部の「そういえば、」。デザインに関係ある話、あんまりない話、ひっくるめてどうぞ。
そういえば、3月はいろいろなイベントにお邪魔をしてきました。そのなかから2つをご紹介したいと思います。
1つ目は、「IFFT 2024 東京国際家具見本市」。特に印象的だった、デザイナーズギャラリー「SOON」内の「SOON School, College」に出展していた、沖縄県立芸術大学の学生のみなさんをご紹介します。
沖縄県立芸術大学のみなさんは今回、授業の一環で「ミラノサローネ国際家具見本市」に出展できる椅子をつくることを目的に制作した作品を出展していました。
授業ではまず、ミラノサローネにいままで出展された数々の作品を映像や写真などで研究し、自分ならどんな作品を出展するのか、何十個もスケッチしたとのこと。
はじめてのお披露目となったIFFTの会場では、担当教授であるプロダクトデザイナーの高田浩樹さんのアドバイスを受けながら、学生それぞれが考えた個性豊かな椅子が展示されていました。
今回展示された椅子は、最終的なブラッシュアップをおこない、4月に開催される「ミラノサローネ国際家具見本市」内の若手デザイナーの登竜門「サローネサテリテ」にて展示予定だそうです。
彼らもミラノサローネ開催中は現地に赴くとのことなので、ミラノサローネへ行く予定の方はぜひ「サローネサテリテ」にて、彼らのプレゼンテーションをご注目ください!
2つ目にご紹介するイベントは、株式会社MIXIが開催した、エンジニア・デザイナー向けのカンファレンス「MIXI TECH DESIGN CONFERENCE 2024」。
代表取締役社長の木村弘毅さん、取締役ファウンダーの笠原健治さん、執行役員の吉野純平さんの基調講演にうかがいました。以前にも、MIXIの取材をさせていただいたことがあるのですが、みなさんが話すなかで共通していると感じたのは、「自分たちの場合は」と「言語化」というキーワード。
会社経営や組織開発、チームブランディングなどにおいて正解とは……?と悩む方は多いと思います。
MIXIでは、「これが正解!」というものや、課題からの解決を探すのではなく、いまの自分たちにとって仕事のパフォーマンスを上げるにはどうしたらいいのか?ということを話し合い、常にアップデートしながら組織開発や事業をつくり上げているということです。
そのため、「これが正解!」ではなく、いまの自分たちにとっての最善策を導き出しているので、「自分たちの場合は」「いまの自分たちには」という発言が多用されているのではないかと感じました。
もう1つのキーワードである「言語化」は、わかってはいるけれど、仕事しているなかで忘れてしまいがちなこと。経営者、デザイナー、エンジニア、一般社員、マネージャーと、職種・立場によって使用する言葉は異なると思います。
チーム内で理解している言葉が、立場が違う人に正しく伝わっているのか?MIXIでは、立場が違う人に話をする際に、いかに伝わるようにするのかを全社を通して意識しているように感じます。
「豊かなコミュニケーションを広げ、世界を幸せな驚きで包む。」をパーパスに掲げる、MIXIの社員の方々だからこその共通意識ではないかと感じました。
なお、同カンファレンスの一部は、MIXI公式YouTubeにてアーカイブ動画が配信されていますので、気になる方はぜひチェックしてみてください!
(岩渕真理子)