- デザインコンセプト
- 担当:noiz
台湾・台北市内にリニューアルオープンした、エルメス店舗のオープニングディスプレイのデザイン。
従来のガラスで外部と内部を隔てたディスプレイではなく、展示物と通行人、そして「物質」と「情報」といった本来直接に相互作用するはずのないもの同士が、あたかも影響を与えあっているようにモノとして動き出す、インタラクティブなウィンドウを提案した。
通路に面したウインドウには紙の風車が取り付けられており、通行人が息を吹きかけるとウインドウ内部の可動機構およびディスプレイの画像が連動して動き始める。ウィンドウ内部には仮想的な風が吹き、パリ・エルメス本店の屋上庭園をイメージした樹木がたわわに揺れ、騎馬像が走り出すと、手に持った旗にあるエルメスの伝統的なスカーフの定番パターン上に花びらが舞い込み、そのまま新作のスカーフのパターンを生成する。本来繋がることのない、「物質」と「情報」がリアルタイムに繋がることで常識という境界が取り払われ、現実世界とエルメスの世界が一体になったような瞬間を鑑賞者にもたらすように工夫した。
本ディスプレイデザインは、エルメスという伝統や手仕事の世界と、新しいデジタル技術の世界を繋ぐ表現や洗練へのnoizの継続的な試みの一環で、2018年春夏コレクションのテーマ展示として公開された。
所在地 | 遠東SOGO 復興館(No. 300, Section 3, Zhongxiao East Road, Da’an District, Taipei City, 台湾 106) |
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建主 | Hermès |
設計 | 豊田啓介、Jia-Shuan Tsai、永野航、白木良、DavidShu、Hui-Hsi Hsieh、Pristina Chung、Li Hsin/noiz |
施工 | noise kitchen |
延床面積 | 6m2 |
設計期間 | 2017年2月~9月 |
施工期間 | 2017年8月~10月 |
撮影 | Kyle Yu |