ニューヨーク・チェルシー・マーケットで人気のブラウニー店、「Fat Witch Bakery」の日本における初出店店舗。

通常の物販店とは異なり、おもにネットや電話で予約した商品を店頭で受け取るという特殊な形態をとっている。「Fat Witch Bakery」の世界観を日本でも味わいたいというユーザーの要望もあり、実現した。

店舗は、京都の下鴨の住宅街にひっそりと佇む木造一軒家をリノベーション。これまで幾度となく繰り返された改装の跡が残るユニークな建築を、一新させることなく活用し、ブランドが持つ手づくりの愛らしさを表現した。

「ニューヨークのオーナーであるパトリシア・ヘルディングが、この京都の地で工夫しながら自ら店舗を作り上げるとしたら？」と自分自身に問いかけながら、建物×家具×調度品とスタイリングしていった。既存を活かした「和」の素材と、重厚な「洋」の什器を対比させて用いるなど、ブランドの持つこだわりや柔軟さを体現しながらも、あえてファンに読み取られないデザインコードを目指している。

ファンの方々に愛されつづける店舗であってほしいと願いつつ、ブランドの世界観を楽しめるようなデザインを具現化できるように取り組んだ。