Villa Le Lac Paulownia

ル・コルビュジエが植えた桐の木から生まれた、木のオブジェ

日本では「小さな家」として知られる、ル・コルビュジエが両親のためにスイスのレマン湖畔に建てた「Villa Le Lac」。竣工した1924年に、そのガーデンテラスに植えられたのが桐の木。豊かに生い茂り、ガーデンテラスの窓から眺望する場所の屋根となっていた。

その桐の木が、不治の病にかかり2013年に伐採された。ECAL(スイス州立ローザンヌ美術大学)から連絡を受けたカッシーナは、伐採に立ち会い、その特別な木を自社の木工工場へ移送した。LCコレクションの50周年とル・コルビュジエの没後50年を記念し、ル・コルビュジエ財団のサポートのもと、カッシーナがハイメ・アジョンに依頼してできたのがこれら三つの木のオブジェ。

「Paulownia」とは桐の意味。くちばしと背に小さなスリットがあり、レターホルダーになる「The Bird」。小屋の中や屋根の上の円形のスペースに携帯電話やコイン等の小物を置くことができ、外側には鍵を引っ掛けるフックがついている「The Bird House」。シェルフとして利用可能な、ナチュラルサドルレザーのひもで壁につるされたブランコ「The Ledge」。桐の木は、軽量だが堅牢さに欠け、扱いにくいためプロジェクトは困難だったという。仕上げは軽いオイル仕上げ。

「Villa Le Lacから新しいオブジェを創るという使命を受け、偉大なル・コルビュジエへの敬意を表する機会を与えられたことを光栄に思いました。レマン湖畔に立つこの美しい桐の木がなくなることにより最も悲しむのは誰かを考えた時、風にゆれる葉が奏でる音の中で歌う鳥たち、その鳥たちの小さな家、さらには枝にぶら下がり楽しそうに笑う子どもたちが浮かびました。そうして木に新たな命を吹き込み詩的な本質を表す三つのオブジェを着想したのです」
(ハイメ・アジョン)

The Bird

サイズ W60×D240×H150mm
価格(税抜) 150,000円(限定5点)

The Bird House

サイズ W190×D280×H230mm
価格(税抜) 150,000円(限定5点)

The Ledge

サイズ W500×D260×H1700mm
価格(税抜) 150,000円(限定5点)