Cryptid

2023

動物の毛皮の多種多様な色彩と模様、手触りにインスピレーションを受けながら、その再現を通して自然の産物の美しさを祝福する。そんな人間のものづくりにおける価値ある自然との関わりを、大量消費という文化の中でネガティブなものへと転化させてしまわないように。

「Cryptid」はそんな思いからつくられた新しい形の毛皮だ。メーカーや縫製工場で廃棄されるフェイクファーのはぎれに、フェルティング技術を応用し、毛を絡ませながら縫製をせずにひとつひとつ手作業で繋ぎ合わせている。

写真:林雅之

本多沙映(デザイナー・アーティスト)

本多沙映(デザイナー・アーティスト)

1987年千葉県生まれ。2010年に武蔵野美術大学工芸工業デザイン学科を卒業後、IDÉEを経て渡蘭。2013年からアムステルダムのヘリット・リートフェルト・アカデミーのジュエリー学科で学び、2016年に卒業。2021年にオランダから日本に拠点を移し、国内外で自主制作作品を発表するほか、コミッションワークも手がける。

作品はオランダのアムステルダム市立美術館、アムステルダム国立美術館、アーネム博物館にて永久所蔵。著書に「EVERYBODY NEEDS A ROCK」、「Anthropophyta / 人工植物門」(torch press)など。武蔵野美術大学工芸工業デザイン学科非常勤講師。グッドデザイン賞審査員(2023)。

https://www.saehonda.com/

2024/1/17 15:00