第285回 山本大介 (インテリアデザイナー)

[桐山登士樹の推薦文]

インテリアデザイナーの山本大介さん、昨年東京ミッドタウンでの「FLOW」の展示の際に笑顔で迎えてくれ、熱く説明をいただいた。プロフィールにも記載されているが、山本さんはマテリアルサイクルプロジェクトに積極的に取り組んでいる一人。その上でデザイン性の高い空間やプロダクツを日々追い求めている。

その姿勢はフランクで、デザインすることを全身で楽しんでいるようだ。最近思うのだが、デザインはもっと楽しくありたい。デザインすることにワクワクしてほしい。当たり前のことが少し曇っているデザイン界が心配だ。そんな心配をよそに、山本さんに会うと楽しくなる。アップサイクルの直面する課題の一つはデザイン性。意義と欲求を追い求める思考が、次の世界の門戸を開くのであろう。これからの活動に期待したい。

デザインディレクター桐山登士樹

桐山登士樹

デザインディレクター

デザインの可能性を探っていきたい。そんなことを考えて30年。さまざまなプロジェクトを通じて、デザインの力をアピールしています。

山本大介(インテリアデザイナー)

山本大介(インテリアデザイナー)

株式会社山本大介デザイン事務所。株式会社ワンダーウォール /片山正通を経て、株式会社山本大介デザイン事務所設立。武蔵野美術大学建築学科・空間デザイン学科非常勤講師。beautiful peopleクリエイティブアドバイザー。国内外で空間デザインを軸に、家具・プロダクトなど多岐にわたるデザインを手掛ける。近年ではパリコレクションでのショーセットや演出も手掛けている。2022年、自身のインテリアデザイナーとしての経験から生まれた気付きをもとに、持続可能性をもつマテリアルサイクル「FLOW」プロジェクトを発表。廃棄される空間資材の中で最も多いマテリアルの一つである、内装下地材LGS(軽量鉄骨)に着目し、資材を廃棄しない循環を空間プロセスに組み込み、役割を終えた資材に新たな可能性を与えるプロジェクト。

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