陶芸↔現代美術の関係性ってどうなってんだろう?

現代美術の系譜に陶芸の文脈も入れ込んで

©️Lee Ufan ©️Kishio Suga ©️Kenjiro Okazaki ©️Katsuhiko HIBINO ©️Lee Ufan ©️Kishio Suga ©️Kenjiro Okazaki ©️Katsuhiko HIBINO

村上隆がキュレーションを手掛ける「陶芸↔現代美術の関係性ってどうなってんだろう?」が、Kaikai Kiki Galleryで開催される。

村上隆は、バブル崩壊以降の現代陶芸、しかも生活工芸系の陶芸を取り巻く環境を考え、気付いた。今の生活工芸系の陶芸の始祖には現代美術との絡みが関係しているのではないかと。村上自身がデビューする時に一番知恵を絞ったのは、自分らの立ち位置の呼称であった。それは「Superflat」として発明され、おもにアメリカ現代美術経由で流布された。

現代美術の世界では1970年代の「もの派」があり、その前に50年代の「具体」「九州派」、 60年代の「ゼロ次元」「ネオ・ダダイズム・オルガナイザーズ」 「ハイレッド・センター」などがあった。しかし、「もの派」と 「Superflat」の間の30年間には、これと言った呼称はない。あるとすれば、バブル経済の勃興と崩壊の間に無数に湧いたたくさんのムーブメントたち。

バブル発生時には、おもに西武セゾン系の文化事業が圧倒的な経済力を推進力として、パルコのグラフィック展、セゾン美術館を形成するコレクション、そして展覧会の数々が沸いていた。呼称をつける間もなく、個々人が、各ムーブメントがはち切れんばかりにダッシュしていた。陶芸業界はバブル経済最盛期にはデパートや公募展を活動基盤にし、価格も最大まで押し上げられ、崩壊直後の真空状態。この30年間に勃興したあれこれを羅列した時に見えてくる風景の中に、現代美術と陶芸との深い因縁が見えてくる。 本展はその因縁を思考し始めるきっかけとなる展覧会だ。

【関連イベント】
●トーク 安藤雅信×村上隆
日時:8月19日(土) 15:00~16:30

開催期間 2017/08/03(木)~2017/08/30(水)
※イベント会期は終了しました
時間 11:00~19:00
休館日 日曜日・月曜日・祝日
入場料 詳細は公式ホームページをご覧ください
参加アーティスト 村上隆、李禹煥、菅木志雄、岡﨑乾二郎、日比野克彦、中原浩大、安藤雅信、坂田和實
会場
  • Kaikai Kiki Gallery
  • 東京都港区元麻布2-3-30 元麻布クレストビルB1F
会場電話番号 03-6823-6039
会場URL http://gallery-kaikaikiki.com/
詳細URL http://gallery-kaikaikiki.com/category/exhibitions/ex_group/relationship-ceramics-contemporary-art/