西野康造「空を歩く」

Kozo Nishino: Walking in the Sky

西野康造《宙にかかる2020》 2020年、チタン合金、直径 7.2m、撮影:表恒匡 西野康造《宙にかかる2020》 2020年、チタン合金、直径 7.2m、撮影:表恒匡

チタンやステンレスを素材に、繊細かつダイナミックな造形表現で、独自の自然風景を創出してきた西野康造(1951-)。本展では、中空に浮かぶ直径7.2mの円環《宙に架かる2020》や、約10mの水平ブリッジが脚元に浮遊する《Walking in the sky》 などのトラス構造の作品を発表し、空中を人々が歩くイメージで空間を構成します。

空や風などの自然事象をテーマに、西野は量感を抑えた構造美で時空の広がりをみせる大型彫刻を中心に、1980年代半ばより創作活動を続けています。時代の流れに翻弄されず内から自然と湧き出るものを待ち、空や宇宙への憧憬や畏怖を原点に制作へと取組む西野にとって、空は多くのインスピレーションを与え続ける大きな存在です。空に吸い込まれていくような感覚を味わった少年期の体験、日が暮れていく空の眺めや飛行機から見た雲上の景色など、西野の中にあるさまざまな「空の記憶」は作品の輪郭となり、微妙なカーブを描く金属の線一本一本に表されてきました。

さらに、円環は永遠をイメージするかたちとして、長年に渡り西野が手掛ける代表的なモチーフの一つです。支点から弧を描き、先端に向かって極限まで細くなっていく線は、そのまま周囲の風景にとけこみ雄大な空へと眼差しも意識もつながっていくように感じられます。自然と戯れる有機的な動きで独自の時を刻む西野の造形は、設計図なしにすべて精緻な手先の感覚で生み出されたものです。大成した今もなお、西野は造ることによる向上と喜びの発見に余念がありません。

1986-94年に制作し大きな共感を呼び注目を集めた、楽器をモチーフとする作品シリーズも30年ぶりに展示します。

《本文は公式サイト紹介文より抜粋》

開催期間 2020/01/11(土)~2020/03/14(土)
※イベント会期は終了しました
時間 11:00~19:00(土曜日は11:00~17:00)
休館日 日曜日、月曜日、祝日
入場料 無料
参加アーティスト 西野康造
会場
  • アートコートギャラリー
  • 大阪市北区天満橋 1-8-5 OAPアートコート1F
会場電話番号 066-354-5444
会場URL http://www.artcourtgallery.com/
詳細URL http://www.artcourtgallery.com/exhibitions/13311/