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2018 / 株式会社 匠工芸

家具製造の現場を経験する中で、木材を削り出して身体に沿う曲面をつくる従来の方法に対し、よりシンプルな加工と構成で座り心地の良い椅子をつくれないかと考えたことから開発をスタートしました。

特徴は、くの字形状の後脚と、背に走る2本の横材をつなぐ張地によって生まれる背もたれです。木部自体は二次元的な構成としながら、それらをつなぐ生地の張力によって、腰から背中を包み込む三次元曲面をつくっています。背には高強度で弾性のある生地を表裏のファブリックで挟み込む構造を採用し、身体を支える強度と座り心地、張地を選べる自由度を両立しました。

アイデアをもとに工場ですぐにモックアップを製作したことをきっかけに商品化が決定。製品化にあたってはコントラクトでの使用を想定し、サイドチェアを当初の構想からスタッキング可能な構造へと変更しました。

2018年6月に発表し、サイドチェアを起点に、当時国内では選択肢の少なかったバースツール、さらにラウンジチェアへとシリーズを展開しました。特殊な加工に頼るのではなく、製造方法と構造そのものから座り心地を考えた、ものづくりの現場での経験から生まれたシリーズです。

写真:佐々木育弥

業天昭人(株式会社 匠工芸/企画開発)

業天昭人(株式会社 匠工芸/企画開発)

1985年北海道旭川市生まれ。2007年、家具メーカーの株式会社 匠工芸に入社。入社後3年間は製造現場で家具製作に携わり、その後、設計・製品開発へ。現在は自社製品の企画・デザイン・設計をはじめ、外部デザイナーとの協業による製品開発、他社ブランドのOEM製品、特注家具などの設計・開発を担当している。

デザイナーのスケッチや図面から、構造・製造方法を検討し、試作を重ねながら量産可能な製品へ落とし込むことをおもな仕事とする。二級家具製作技能士(手加工)。

2026/10/28 15:30