- デザインコンセプト
- 担当:NAP建築設計事務所+竹中工務店
設計者は建築空間と樹下空間の一体化した環境こそが表参道特有の空間であると考え、その特徴を取り込んだ環境形式としている。表参道の街並みの上空に、建物と樹木が一体となったボリュームを浮かせることで、ケヤキ並木の木漏れ日の空間を段階的に建物上部へ連続させている。
その結果、トップライトの際や外壁の際に植えた樹木の根鉢によって、内部空間にはいびつなスペースが生まれ、屋上は隆起してしまった。通常このようなデッドスペースは空間効率的にも商業的にもネガティブな空間になってしまうが、ここではそのいびつさを使いこなしていく努力そのものが、結果的に人々が木によりそい親しみを感じるきっかけになると考え、空間を構成する要素として積極的に評価している。
屋上には床面と木の根鉢の隆起をつなぐようにすり鉢状のスペースがあり、木漏れ日の下で人々が思い思いに過ごしつつも、皆がすりばちの中央を眺めるというふるまいが連鎖していて、たいへん居心地のよい公共空間となっている。
所在地 | 東京都渋谷区神宮前4-30-3 |
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オープン | 2012年4月 |
設計 | 中村拓志/NAP建築設計事務所+竹中工務店 |
階数 | 地下2階~地上7階 |
撮影 | Hiroshi Nakamura & NAP |