いつものルミネで感動と非日常を。「LUMINE meets ART AWARD 2016」受賞作品を2月1日まで展示

いつものルミネで感動と非日常を。「LUMINE meets ART AWARD 2016」受賞作品を2月1日まで展示
さまざまなファッションの人々が行き交うまち、新宿。そのなかでも駅から最も近く、多くの人でにぎわうルミネでアート作品を見てみませんか?いつものルミネで、ちょっとした感動や非日常と出会う公募企画「LUMINE meets ART AWARD 2016」の受賞作品が、2月1日までの期間限定で新宿ルミネ内に展示されています。美術館やギャラリーに行くのではなく、アート作品にいつものルミネで出会えます。

いつも新しいわくわくドキドキを提供し続けたい

「LUMINE meets ART AWARD」は、今回で4回目の開催となるアート公募企画。いつも新しいわくわくドキドキを提供し続けたいという思いから、2013年にはじまりました。エレベーター部門、ウィンドウ部門、インスタレーション部門、映像部門の4部門があり、審査で選ばれた作品はルミネ新宿とルミネエスト新宿で展示されます。今回の応募総数は480点。グランプリ1名、準グランプリ1名、ルミネ賞1名、入賞3名が選ばれました。全6作品の魅力を紹介します。

授賞式の様子

授賞式の様子

グランプリ「I am Here @ Lumine 10/14/2016,7:34pm,Shinjyuku,Tokyo Japan」Harumi Oriさん

(展示場所:ルミネ新宿 ルミネ2・2F スタニングルアー横ウィンドウ)

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ビビッドなオレンジ色の作品は、海外で工事現場の囲いや雪よけなどとして使われている、プラスチックのメッシュ素材でつくられています

日本で生まれ、幼少時代を海外で過ごしたOriさん。日本と海外の文化を経験し、現在はニューヨークを拠点に活動しています。2002年から制作している「I am Here(ここにいること)」シリーズは、過去を再現するもので、作者がその場所にいた一瞬の時間と空間を彫刻作品で表現するもの。このシリーズは、詩人・まどみちおさんの『ぼくがここに』という詩からインスパイアされて生み出されています。

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メッシュ素材を何枚か重ねることで、レイヤーに厚みが出て、立体感や色幅があらわれてきます

Oriさんは「どんな一瞬も同じときはなく、人やモノなどすべての存在が完璧なバランスで成り立った美しさがあります」と、話します。今回制作した作品は、実際に2016年の10月14日、19時34分に切り取った時間を再現したもの。

準グランプリ「Hunters」住田衣里さん

(展示場所:ルミネ新宿 ルミネ2・2F スタニングルアー前)

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ヒョウや猫などさまざまな動物がヒールになっている

人が普段は内に秘めている感情や動物的な本能をテーマに作品を制作している住田さん。一連のハイヒール作品には「社会に対し、憤った女性は履いていた片方の靴を投げた。ふと、我に返り、残されたもう片方の靴を見たら、靴のヒールが獣の足になっていた。」という物語が込められています。

今回新作として展示された鳥の作品。銀色の翼がきらきらと輝き、ひと際目立っています

今回新作として展示された鳥の作品。銀色の翼がきらきらと輝き、ひと際目立っています

人生を彩ってくれる素敵なモノを探しに、ルミネにはたくさんの人がやってくる。その姿から着想し、しなやかに欲しいものを見つけていくハンターをイメージした作品を展示。

ルミネ賞「でぃすこ」akatinさん

(展示場所:ルミネ新宿 ルミネ2・2F サラべス横ウィンドウ)

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錦鯉が泳ぐ中でジュリ扇を振るカメレオンの阿吽像は、独特の力強さがあります

新宿が大好きだという、akatinさん。「新宿=元気でパワーがあり、いろいろな人やモノが集まる、ある意味毎日お祭りのような場所」というイメージで制作したそう。金屏風をイメージしたショーウィンドウには、錦鯉やカメレオンの顔を持つボディコンギャルの阿吽像が踊る、摩訶不思議なディスコが出現。

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顔の部分は羊毛フェルトを使ってつくられています

一度見たら忘れられない作品は、ショッピングに興じていた人も思わず立ち止まってしまいます。

入賞「Imaginary Landscape」照屋美優さん

(展示場所:ルミネ新宿 ルミネ1・各階止まりエレベーター)

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その日の天気、気分や感情、ふと目にとまったモノ、電車に揺れながら、うとうとする布団の中など、日常のささいな風景をイメージした作品。たくさんショッピングをしてくたびれた帰りに癒されるような空間を目指したという照屋さん。色えんぴつの優しい風合いが出ている、ほっこりと気持ちを和らげてくれる作品です。

入賞「Algorithmic SANSUI」安藤充さん

(展示場所:ルミネ新宿 ルミネ1・各階止まりエレベーター)

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“Algorithmic SANSUI=計算された山水”というタイトルの作品は、時間に応じて自然が移り変わっていく様子を表現したもの。盆栽の木々が伸びていく法則や、種の萌芽、砕け散る波しぶきなどがキャンバス地にうごめいています。リズミカル&大胆な色彩に、自然の力強さを感じます。

エレベーター作品の外側は、ぜひ足を運んで実際に見てみてください!

入賞「飯循環」持田寛太さん

(展示場所:ルミネエスト新宿 新宿東口ロータリー前・館内外デジタルサイネージ)

“ごはん+宇宙”をテーマにつくった作品。宇宙が収縮され始め、やがてまた膨張していくという話をもとに、宇宙を食の循環と同じことと捉え、その小宇宙を表現。映像の中で流れるモチーフは、ラーメン碗や麺、コーン、米つぶ、プチトマトなど。雑踏の中で映像が流れていても気になるような、目立つモチーフが選ばれました。

また、ゲストアーティストとして、審査員でもある井口皓太さん(TYMOTE/CEKAI)の作品も同時に展示されています。井口さんは、モーションデザインの見解から、クリエイティブディレクションやアートディレクションを行っており、今回は“1秒”という時間をテーマにした映像作品を展示。(展示場所:ルミネエスト新宿 新宿東口ロータリー前、ルミネ各館デジタルサイネージ)

写真左が、井口皓太さんの映像作品

審査委員の小山登美夫さんは、「今回はさまざまな要素を持った、バラエティーに富むアプローチでつくられる作品が選ばれたと思います。新しい可能性を感じてもらえれば嬉しいです」と、話した。美術館やギャラリーに行くのは敷居が高いという人や、アートにまったく関心のない人。いろいろな人が集まる場所だからこそ、受賞者にとっては良いチャンスに、そして、ショッピングに訪れる人にとっても新しい出会いになるかもしれません。自分のお気に入りを見つけてみてはいかがでしょうか?

LUMINE meets ART AWARD 2016 受賞作品展
日時:2017年1月10日(火)~2月1日(水)
会場:ルミネ新宿、ルミネエスト新宿
http://www.lumine.ne.jp/lma/index.html