「スープのある一日」をテーマに、1999年に第1号店をオープンしたスープストックトーキョー。現在は全国に約70店舗を展開し、働く女性が一人でも気軽に入れるお店として女性を中心に支持を得ています。4月30日に、自由が丘に新しいかたちの店舗、「also Soup Stock Tokyo（オルソ スープストックトーキョー）」がオープン。店名に含まれている“also”の意味すること、他店舗とはちがった空間、メニューが気になり、いち早く取材にうかがってきました！

これまでのスープストックトーキョーは駅構内やショッピングモール、百貨店の中などさまざまな場所に店舗が入っていますが、今回のような街に根ざした形の店舗は、“これもまた（＝also）スープストックトーキョーなんです”という思いから、“also”が店名につくことになったそう。

2階建て＋屋上テラスというつくりの店舗設計を担当したのは、建築家の永山祐子さん。自由が丘駅から徒歩5分の場所に位置し、通りを歩いているとすぐ目に入ってくるガラス張りの建物の設計ポイントは“通りの延長のような道と繋がりのあるお店づくり”。1階から2階の二層分の吹き抜けを積み重ねることで、外の通りからどのフロアも見通せる開放的な空間になっています。

1F外観

1階は通りからそのまま続く土間のような空間、その奥に見える2階は、特殊塗装を施した壁面が光の反射により表情を変え、昼間と夜とで違った雰囲気を醸し出す落ち着いた空間。

2F

ウッドデッキを敷いた屋上テラスには、緑が置かれ、外の空気を感じながらリラックスできます。夜にはランタンが灯されるので、開放的な雰囲気を楽しむことができそう。

屋上テラス

クリエイティブディレクターの野崎亙さんは、「新業態というよりは、自由が丘の街にオープンすることを突き詰めて考えたらこういう形になりました。別の街にオープンするとなったら、また違った雰囲気のお店になると思います」と、新店舗について話しました。

料理についても他のスープストックトーキョーとはひと味違っています。多店舗では全店で同じメニューを提供していますが、このalso Soup Stock Tokyoではその日によって野菜や魚などの具材が変わるそうです。“そのとき集めた野菜のフリット”、“いまのフルーツそのとき仕立て”など、その日にとれた新鮮で旬な素材を味わってほしいという思いが、メニューにも色濃く反映されています。また、スープ料理を中心にお酒に合うサイドディッシュも充実しているのも特徴のひとつ。

【写真左から時計回り】ブランチプレート（タジン風ミートボール）、ブランチプレート（ミネストローネ）、デザート（チーズケーケーキ　花のスパイス）、いまの魚のアクアパッツァ ※ブランチプレートのメニューは不定期で変更します

食器にも深いこだわりが。この店舗に合ったものの選定や、オリジナル食器を制作する作業に半年ほどかかったそう。スープやアクアパッツァを入れるアルミ鍋は、京都の職人がひとつひとつ作ったもので、ほかにも廃版になった鍋を限定復刻させたり、スプーンやフォーク入れにスープストックトーキョーで使われるイタリアントマトの空き缶が使われたりと、細部までこだわりが行き届いています。

アクアパッツァ用の蓋つきのアルミ鍋。サイズ感がありそうでなく、ちょうど良い印象

少し背が低めのワイングラスは優しく可愛らしい印象

野崎さんは、「自由が丘の街とともに時を刻んでいく中で、長く愛される店づくりをしていきたい。3年くらい経った時に、この店が“ずっと前からあったよね？”と言われるようなものになればいいなと思います。この店舗だけが“also”というわけではなく、ゆくゆくは色々な街に合わせたお店ができれば楽しいなと思う。個人的には山の上とかにお店を作ってみたいですね」と、わくわくした様子で今後の展望を話してくれました。

これまで女性がひとりで入れるお店という印象がありましたが、also Soup Stock Tokyoにはぜひ家族や友達、恋人など、いろいろな人と過ごすために訪れてみてはいかがでしょうか？今後は、産地で採れすぎてしまった野菜などが並ぶ、八百屋の屋台なども計画しているそうなので、要チェックです。