「チームラボ 踊る!アート展と、学ぶ!未来の遊園地」新作を含む追加3作品を展示

「チームラボ 踊る!アート展と、学ぶ!未来の遊園地」新作を含む追加3作品を展示

日本科学未来館にて開催されている「チームラボ 踊る!アート展と、学ぶ!未来の遊園地」。好評につき会期を延長することになり、3月7日より後期日程が始まった。それに伴って新作1点を含む追加3作品が展示されている。

「Floating Flower Garden – 花と我と同根、庭と我と一体と」真っ白な空間に鮮やかな生花が浮遊する

「Floating Flower Garden – 花と我と同根、庭と我と一体と」真っ白な空間に鮮やかな生花が浮遊する

目玉である最新作「Floating Flower Garden – 花と我と同根、庭と我と一体と」は、浮遊する2300本以上の生花が空間に埋め尽くされているインタラクティブな作品だ。地面から50cm位まで浮遊感ある生花が高密度で漂っている。視界を遮る程に無数の生花を目前にして、足を進めることをためらう。意を決して近付いていくと周りの花だけゆっくりと浮遊し、そこに空間が生まれる。そのまま進むと自分の後ろの空間には花が降りてきて、また空間が埋まる。つまり自分を中心として周囲30cmほどの空間が生まれる仕組みで、人が多いほど広い空間ができる。

会場の様子

会場の様子

使用している花は複数種類の「ラン」。土がなくても空気中の水分を補給して生きられるという。造花ではなく生花を使うことに対して「どちらを使うか悩みましたが、空気中に花が植わっている新しい庭を作りたかったので生花を使いました」と、チームラボ代表の猪子氏。「本当はもっとすばやく動けるモーターを使っていますが、あえて花が上下するスピードはゆっくりにしました。ゆっくりだと人は歩きづらいですが、京都の庭園を見て歩く時は鑑賞者はゆっくりと歩きますよね。それと同じで人に合わせるより、庭に合わせることにしたんです」。今までにはない形で花とゆっくりと対峙できるような空間だ。

(写真左から)キュレーターの内田まほろ氏、チームラボ代表の猪子寿之氏

(写真左から)キュレーターの内田まほろ氏、チームラボ代表の猪子寿之氏

今回、空間を高い密度で使ったことに対しては、「今まで床・壁・天井が装飾やデザインの対象でしたが、デジタル技術を使うことで今まで誰も手をつけてこなかったスカスカの空間にもアプローチできるのではないかと思い、今回の形を考えました」。チームラボの新たな挑戦がうかがえる新作となった。

会場の様子

会場の様子

他2点の新作は、『増殖する生命-Gold』と、自分が描いた人やふなっしーが大きな画面で動き出す『お絵かきふなっしー』だ。他にも、伊藤若冲の作品をモチーフにした映像作品『Nirvana』をインタラクティブな作品に進化させた、『世界は、統合されつつ、分割もされ、繰り返しつつ、いつも違う』など、前期にすでに行った方も楽しめるバージョンアップだ。

「増殖する生命-Gold」

「増殖する生命-Gold」

「お絵かきふなっしー」

「お絵かきふなっしー」

「お絵かきふなっしー」にて筆者が描いたふなっしー

「お絵かきふなっしー」にて筆者が描いたふなっしー

描いた絵をスキャンして取りこむと、絵とそっくりなオリジナルふなっしーが画面に出現する

子どもだけでなく大人も童心に帰って楽しめる展示は5月10日まで。