grad. ice

薩摩切子が生み出す、幻想的な色のグラデーション

ひとつのプロダクトの中にブルーとグリーンの色彩がぎゅっと詰まった「grad. ice」は、鹿児島県のガラス工芸工房・薩摩びーどろ工芸株式会社が2020年に立ち上げたブランド「grad.」の第1弾の商品です。

デザインとクリエイティブディレクターを担当したプロダクトデザイナーの辰野しずかさんに、ブランド立ち上げの背景やコンセプト、「grad. ice」の特徴について伺いました。

■背景・コンセプト

「grad.」は、薩摩切子が持つグラデーションの魅力をシンプルな造形で引き出したブランドで、工芸の匠とクリエイターとのコラボレーション企画「LEXUS NEW TAKUMI PROJECT」をきっかけに誕生しました。

今回コラボレーションした薩摩びーどろ工芸株式会社は、江戸時代に発展した薩摩切子の技術を残しつつ、新しいものづくりに挑戦し続けているガラス工房です。

■商品の特徴

第1弾の商品「grad. ice」は、被せガラスに大胆なカットを施した、ソリッドな印象のグラスです。バリエーションはグリーン、インディゴブルー、ブルー、ウルトラマリンブルーの4種類です。

grad. 商品画像

第一弾「grad. ice」。色は4色展開

カット面から見える奥行きのある陰影と、グラスの底を覗くと現れる万華鏡のような幻影によって、見飽きることのない幻想的なデザインに仕上げました。華やかさと品格を大事に、大切な方々をもてなすテーブルに欠かせない酒器や食器として幅広く活用していただけます。

grad. 側面アップ画像

grad.ice

グラスの底をのぞくと、万華鏡のような表情が見える

このグラスは吹きガラスの成形技法により、ひとつひとつ職人の手でつくられています。また、何層にも色ガラスを重ねる「被せガラス」という技法が使用されているのですが、世界中のカットガラスの中でも、手吹きの被せガラスからカットまで一貫して一つの工房で製作していることは珍しいと言われています。

grad. 制作過程の画像

吹きガラスの制作過程

「grad. ice」は細かい角度にこだわりを持つシンプルなデザインが魅力なので、全体の形とカット面のグラデーションがきれいに見えるよう、丁寧にひとつひとつ深めにカットされています。

grad. 制作過程の画像

grad. 制作過程の画像

ひとつひとつ丁寧にカットしている様子

自然の緑豊かな環境で、真面目で純粋なつくり手たちが真摯につくっているグラスです。ぜひ手にとってみて、その豊かな色彩や表情を見ていただきたいです。

写真:
Masaaki Inoue(products)
Hiroki Isohata(factory)

grad. ice

サイズ 約H150×φ59mm(容量約200ml)
色展開 グリーン、インディゴブルー、ブルー、ウルトラマリンブルー
価格(税別) 28,000円、2個セット56,000円