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2021

自然光に秩序を与える試みをしたアートピース。

太陽というひとつの光源が我々にもたらすのは、計り知れないほど大きな光。それは尊くもあり、時に普段気に留めることを忘れるほど当然な存在。光を整えて雑然と整然のコントラストをつくり出す。雑然とした自然光をガラスで集光し、整然と配置する。すると小さな光が秩序立って現れる。光を整えることで目の前に余白という概念が生まれ、空白に意義が備わる。

光の射す方が変わると反射した光と影が織り成す様相は変わり、秩序ある新たな余白の光景が見えてくる。人は整えられた光景に意識が向く。知覚していても無意識だった存在に意識がおよぶと、日常には琴線に触れることが多いことに気づく。

写真:YUJI OKITSU

沖津雄司(建築家)

沖津雄司(建築家)

1983年生まれ。2009年東京電機大学大学院修士課程(建築学)修了。同年、建築家の中村竜治に師事。2017年にYUJI OKITSUを設立。建築、デザイン、アートの領域をボーダレスに考え、環境と風景、日常に潜む心の琴線に触れる現象、空間に影響を与える事象に焦点を当てた設計を特徴としている。ミラノサローネサテリテへの出展や、海外メーカーとコラボレーションするなど、国内外問わずプロジェクトを展開している。

http://www.yujiokitsu.com

2023/8/16 14:15