第275回 米田充彦 (インダストリアルデザイナー)

[桐山登士樹の推薦文]

米田充彦さんと会ったのは、東芝のデザインセンターから小型家電ブランドの開発依頼を受けた15年ほど前のことである。当時、東芝をはじめ大手企業は成熟した白物家電に見切りを付け、新たな事業へと転換をはじめていた。その流れを受けて、米田さんも数年後には転職、そして湘南を拠点に独立した。

半年ほど前だろうか、AQUAの業務用ランドリーの洗濯乾燥機、ガス乾燥機の情報に目が止まった。米田さん健在なり。こうしたシリーズ物を得意とし、ピッタリ合わせてくる職人デザイナーだ。今回、他分野にもデザインを提供していることが確認できて嬉しい。インダストリアルデザイナーは苦難の時代だが、ガンガン飛ばして業界をリードしていってほしい。

デザインディレクター桐山登士樹

桐山登士樹

デザインディレクター

デザインの可能性を探っていきたい。そんなことを考えて30年。さまざまなプロジェクトを通じて、デザインの力をアピールしています。

米田充彦(インダストリアルデザイナー)

米田充彦(インダストリアルデザイナー)

インダストリアルデザイナー。1978年神戸生まれ。育英高専工業デザイン学科卒業。1998年より東芝デザインセンター、2009年よりサムスン電子ジャパンデザインチーム勤務、2016年ATSUHIKO YONEDA DESIGN設立。「未来社会のストーリーテリングとデザイン」を主軸に、home appliance、material、smart home、mobility領域など、さまざまな企業/スタートアップのビジネスインキュベーションやデザインコンサルを統合的に行っている。IF DESIGN AWARD GOLD、GOOD DESIGN AWARD受賞。武蔵野美術大学工芸工業デザイン学科非常勤講師。

http://www.atsuhikoyoneda.com