第208回 森山茜 (テキスタイルデザイナー)

[桐山登士樹の推薦文]

最初に誰と出会うか、誰に師事するかで、その後の人生が決まると言っても過言ではない。今回紹介するテキスタイルデザイナーの森山茜さんは、模索の旅で、その後の人生を左右するペトラ・ブレーゼさんに出会った。ペトラさんは、オランダでインサイドアウトサイドという名の事務所を主宰している。また、自らもアーティスト、デザイナーとして、建築家レム・コールハースと共働している一人だ。仕事に向かう姿勢に感銘を受けた森山さん、今度は自らのスキルをさらに磨くためにスウェーデンに留学。猪突猛進の性格が高じて道は開けていった。まだ若いこのデザイナーの滑り出しは上々。拠点をストックホルムに置きながら美の探求を行っている。日本での仕事も増え、今後の活躍が楽しみな逸材だ。

デザインディレクター桐山登士樹

桐山登士樹

デザインディレクター

デザインの可能性を探っていきたい。そんなことを考えて30年。さまざまなプロジェクトを通じて、デザインの力をアピールしています。

森山茜(テキスタイルデザイナー)

森山茜(テキスタイルデザイナー)

1983年福岡県生まれ。2008年京都工芸繊維大学大学院工芸科学研究科(博士前期課程)建築設計学専攻修了。スウェーデン政府給費留学生として、2010年コンストファック芸術大学テキスタイル学科修士課程修了。2010年からStudio Akane Moriyamaをスウェーデン・ストックホルムに設立し、テキスタイルを中心とした空間と関わる作品やインスタレーションを制作している。おもな作品に「O邸のカーテン」(京都)、「Cubic Prism」(テキサス州オースティン)など。

http://akanemoriyama.com/