第165回 kvina (クリエイティブユニット)

[桐山登士樹の推薦文]

今月はまったく異なるジャンルのメンバーから構成されたユニット「Kvina(クビーナ)」の活動を取り上げたい。それぞれが個人としても自立している作家、クラフィックデザイナー、写真家、イラストレーターの四人のメンバーが、2010年に意気投合し結成。以後、東北復興等さまざまなデザイン活動を展開している。どのプロジェクトもそれぞれの専門分野が生かされ、かろやかな物語が構成されている。そのデザインは、営利を第一の目的にしていないから実にのびのびとして心地よい。このクビーナの活動からは、日々のデザイン活動にもう一軸加えることで得られるアプローチ、テイスト、スタイルなど、新しい表現や活動の可能性を知ることが出来る。これからのデザイナーには、良い刺激となる自由闊達なユニットだ。

デザインディレクター桐山登士樹

桐山登士樹

デザインディレクター

デザインの可能性を探っていきたい。そんなことを考えて30年。さまざまなプロジェクトを通じて、デザインの力をアピールしています。

kvina(クリエイティブユニット)

kvina(クリエイティブユニット)

小林エリカ(作家・マンガ家)田部井美奈(グラフィックデザイナー)野川かさね(写真家)前田ひさえ(イラストレーター)のクリエイティブユニット。2010年春より日本語・英語・エスペラント語三ヶ国語のセルフ・パブリッシング・シリーズLIBRO de KVINA(リブロ・デ・クビーナ)をはじめる。本や言葉をモチーフにプロダクトデザインや展示を手がける。月に何度か開かれる朝食会でそれぞれのアイディアや夢を話し合いながらプロジェクトをすすめている。
http://librodekvina.com