「UI UX Camp! 2025」で見つけるデザインの本質と未来、ヤコブ・ニールセンなど登壇者にも注目(1)

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「UI UX Camp! 2025」で見つけるデザインの本質と未来、ヤコブ・ニールセンなど登壇者にも注目(1)

リクルートのグループ会社・ニジボックスが2022年にスタートした、大型デザインカンファレンス「UI UX Camp!」が、2025年3月1日に開催される。第一線で活躍するデザイナーやクリエイターが登壇し、デザインの本質的な価値や新たな可能性を探求できるのがポイントだ。

第4回目となる今回のテーマは「デザイン新世界の波に乗れ!」。改めてUI UXに着目する重要性や、「過去」「現在」「未来」のデザインの役割の変化を、名だたる登壇者が語り尽くす。本記事では、カンファレンスの立ち上げ当時から企画運営に携わってきたニジボックスの齊藤光一さんと、初回からカンファレンスのナビゲーターを務めるHEART CATCHの西村真里子さんにお話をうかがった。

コンセプトは「Grow all」、UI UXデザインで社会と企業の成長を目指す

――まずはお二人の経歴を教えてください。

西村真里子さん(以下、西村):私はIBMでエンジニアとしてキャリアをスタートし、その後、Adobe Systemsでフィールドマーケティングマネージャーを務めました。2014年に株式会社HEART CATCHを設立し、現在は、新しい挑戦に取り組む企業の企画から実行までを、テクノロジー×クリエイティブ×ビジネスという視点でお手伝いしています。

西村真里子さん

西村真里子さん

齊藤光一さん(以下、齊藤):僕は、デザイナーやFlashアニメーターなどを経て、2011年にニジボックスに入社しました。現在は、ニジボックスのサービスプロデュース事業の本部長を務めています。

――ニジボックスといえば、UI UXに強みをお持ちのイメージですが、これは設立当初からだったのでしょうか?

齊藤:いえ、そういうわけではありませんでした。もともと、ニジボックスはリクルートのモバイルコンテンツを制作するためにスピンアウトした会社です。UI UXに舵を切ることになった理由は、デバイスの変化が大きかったと思います。ケータイからスマートフォンが主流になりはじめると、デザインやコンテンツもUI UXを重視した制作が求められるようになっていきました。

齊藤光一さん

齊藤光一さん

齊藤:現在のニジボックスでは、「Grow all」というコンセプトを掲げています。UI UXデザインやソフトウエア開発などを通し、企業のビジネスやプロダクト、そして社会の成長に貢献することが私たちのミッションです。

ミッションの実現を目指し、2024年10月にはUI UX学習プログラム「NIJIBOX College」をローンチしました。UI UXの基本はもちろん、プロダクトやサービス改善に役立つUXの視点などを実践的に学ぶことができます。このプログラムを通してビジネスの成長や魅力的なサービス、プロダクトを生み出すお手伝いができればと考えています。

UI UX 学習プログラム「NIJIBOX College」

――西村さんはニジボックスとはどのようなご関係なのでしょうか。

西村:2014年に立ち上げたHEART CATCHで、はじめての自社プロジェクトにご協力を仰いだのがニジボックスさんでした。その内容は、スタートアップ向けデザインとマーケティングのメンタリングをおこなうプログラムでした。

ニジボックスさんには、デザインの視野を広げるという点でとても助けていただきました。そうしたつながりから、「UI UX Camp!」にもお声がけいただいたという感じですね。

齊藤:「UI UX Camp!」では西村さんに本当にお世話になっています。西村さんはナビゲーターとして登壇者の話を引き出すのがお上手で、毎回とてもよいセッションに導いてくれるんです。当日の進行だけでなく、テーマ決めや登壇者の選定、セッション内容などの企画段階から毎年ご協力いただいていて、とても頼りにしています。

ヤコブ・ニールセンやNetflix、ソニーも登壇!「UI UX Camp! 2025」の注目セッション

――続いて「UI UX Camp! 」についてお聞きします。2025年3月1日に開催予定の今年のテーマは「デザイン新世界の波に乗れ!」とのことですが、テーマを選んだ経緯を教えてください。

齊藤:これまで、DX時代のデザイン、インクルーシブデザイン、テクノロジーとデザインといったテーマで、デザインの役割や可能性を考えてきました。昨今はAIの進化が目覚ましく、デザインへの「興味」と「脅威」がある状況だと感じています。

とはいえ、AIはあくまでツールであり、それをどう扱うかが大切ですし、テクノロジーがいくら進歩しようとも、デザインの根本は変わらないのではと思ったんです。デザインの足元を見直すこと、ユーザー視点にふたたび立ち返ってテクノロジーと共創し、デジタル社会の新たな可能性を切り拓くという意味でテーマを「デザイン新世界の波に乗れ!」としました。

西村:過去3回おこなってきたからこそ、見えてきたテーマでもありますよね。私はこのイベントのテーマ決めから携わっていますが、テーマや企画を決めるプロセスがとてもユニークだと感じています。

ある程度ニジボックスで骨子を固めたものを、デザイナーやコピーライター、ディレクターなどが多角的な視点で話し合い、さらに議論を重ねていきますが、今回のテーマも2024年の夏頃から話し合いがスタートし、最終的な落とし込みまで数ヶ月かかりました。こうしたプロセスのおかげで、テーマや企画が研鑽されていき、カンファレンス全体に一貫性が生まれているのだと思います。

――「UI UX Camp!」といえば、豪華な登壇者も魅力のひとつだと思います。これまでデジタル庁でデジタル監を務める浅沼尚さんや、グッドデザイン賞の審査員でもある左右田智美さんなど名立たる方が登壇されていますが、今回の見どころを教えてください。

齊藤:ユーザビリティ研究の先駆者であり、UX(ユーザーエクスペリエンス)分野で41年の経験を持つ専門家であるヤコブ・ニールセンさん(※)は大きな見どころのひとつですね。「UXのこれまで、現在、そしてこれから」(英題は”UX: Past, Present, Future”)というテーマでお話いただく予定です。

「UI UX Camp!」は、登壇者から話を聞いて終わりではなく、参加者からの質問時間も設けています。ヤコブ・ニールセンさんに直接質問できる機会はめったにないと思いますので、ぜひ多くの方に参加していただきたいですね!

※ヤコブ・ニールセン氏はオンライン登壇(リアル会場での登壇はありません)

UI UX Camp!開催の様子

過去の開催時の様子1

西村:私はNetflixの樋山理紗さんとボストン コンサルティング グループ(BCG)の花城泰夢さんの対談が楽しみです。テーマは「Netflixのデザイナーが語る、グローバルで求められるデザインとは」です。現在、海外の企業で働くデザイナーも増えてきていますが、海外と日本のデザインの違いやグローバル企業での採用プロセス、デザイナーがどのように活躍しているか聞ける機会は多くないと思います。

もうひとつ、私が気になっているのがソニーのインクルーシブデザインを務める西川文さんのセッションです。テーマは「誰もが自分らしく感動を分かち合える未来のために 〜ソニーが実践するインクルーシブな取り組み〜」。西川さんは、ソニーでユーザーリサーチを重視しながら、家電やその原体験をつくり上げる分野をリードされている方です。今回参加いただけてとてもうれしいですし、お話を聞くのが楽しみです。

――話を聞いているだけでもワクワクするようなテーマや登壇者ばかりです。今回ははじめての試みとして、2ステージ用意されているとのことですが、どのようなステージになるのでしょうか。

齊藤:WAVEとSPLASHという2種類のステージを用意しました。WAVEがリアル会場・ライブ配信、SPLASHがリアル会場のみのステージとなります。

西村:私はWAVEのナビゲーターを務めるのですが、多摩美術大学情報デザイン学科の専門講師である清水淳子さんや、日本デザインセンターの有馬トモユキさんなど、SPLASHのステージでも聞きたい話がたくさんあるんです!参加される方も迷ってしまうのでは…と思います(笑)。

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