「UI UX Camp! 2025」で見つけるデザインの本質と未来、ヤコブ・ニールセンなど登壇者にも注目(2)

[PR]
「UI UX Camp! 2025」で見つけるデザインの本質と未来、ヤコブ・ニールセンなど登壇者にも注目(2)

デザインの内製化やスペーシャルデザイン、ますます広がるデザインの可能性

――お二人は長年デザインの現場にいらっしゃいますが、デザイン業界の変化についてどのようにお考えでしょうか。

齊藤:僕が大きく感じているのは、デザイナーのキャリアの幅の広がりです。この背景には、デザインの役割の変化があると思います。これまでビジュアライズがデザインの本分だと考えていた人たちが、UIやUXといった分野が加わることで、デザインがビジネスやプロダクトに大きな影響を与えることに気づきはじめています。

こうした気づきによって昨今進んでいるのが、デザイナーの内製化です。これまでデザインといえば外注することが当たり前だったのが、企業内に立ち上げたデザイン部署で完結することが増えてきました。

齊藤光一さん

西村:最近、多くの有識者から「デザインマネジメント」という言葉をよく聞きます。デザイナーの視点や、デザインそのものがビジネスの成功要因のひとつになっていることに、経営層が気づいているのだと思います。デザインを経営の大きな幹のひとつととらえ、予算を追加する動きが増えていけば、日本のデザインはさらに進化していくのではと思います。

デザインの内製化について理解を深めるなら、私は今回の「UI UX Camp!」でNTTコミュニケーションズの田中友美子さんと齊藤さんの対談は必見だと思います。実際、私もNTTグループのようなインフラ企業にデザイン部があると知った時は、本当に驚きました。

NTTグループのデザイン部がどのように活動し、社内での役割を果たしているのか、また、デザイナーが活躍できる土壌づくりも興味深いですよね。デザイナーはもちろんですが、経営層の方々にとっても多くの気づきを得られる面白いセッションだと思います。

西村真里子

齊藤:冒頭でお話した「NIJIBOX College」は、まさにデザインを内製化するうえでのコツなども学べるプログラムです。さまざまな企業からお問い合わせをいただいていることも、デザインへの考え方が変化していることの裏付けになっていると感じています。田中さんとのセッションでは、「NIJIBOX College」のことや、組織の中でデザインチームを定着させるためのノウハウなどもお話できればと思っています。

西村:すごく楽しみです! 私がもうひとつ、今後のUI UXデザインのキーワードになると思っているのが「スペーシャルデザイン」です。これまで平面的で良かったデザインから、より立体的で空間的な要素を踏まえたデザインが求められるようになっていくと考えています。とはいえ、ただ単に2Dを3D化するだけではおそらく使いづらいデザインになってしまう。そうした時に活躍するのがUI UXの視点だと思います。

齊藤:立体的、空間的というのは今後デザイナーとしてキャリアアップするうえで、とても重要なキーワードですよね。「UI UX Camp! 2025」で聞けるNianticの石塚尚之さんのセッション「世界中で愛されるUXをデザインするために大切なこと〜『ポケモンGO』の体験設計に学ぶ普遍的な価値創出〜」がまさにぴったりな内容だと思います。

西村:そうですね! 事前の打ち合わせの時から知的好奇心が満たされていました(笑)。ARのお話もしてくださるでしょうし、まさにUI UXデザインの未来をのぞける話が聞けると思います。

UI UX Camp!過去の開催時の様子

過去の開催時の様子2

デザインでビジネスを成功に導くヒントが盛りだくさん

――最後に、「UI UX Camp! 」に参加予定の方、そして参加を迷っている方に向けてメッセージをお願いします。

西村:過去のカンファレンスに参加された経営層の方から、「日本中のあらゆる経営者が見るべきイベントだ」というご感想をいただいたことがあります。

ビジネスを成功させるには、経営者やエンジニアなどのノンデザイナーも、デザイナーの視点やデザインを理解し、リスペクトする姿勢が重要だと思います。実際、IBMやAdobeなどの海外企業で働いていた時は、デザイナーが会議に参加するのが当たり前でした。デザインには、ビジネスを成功に導くためのヒントがたくさん詰まっています。カンファレンスには、デザイナーはもちろん、ノンデザイナーの方、特に経営層の方々にも参加いただけたらうれしいです!

齊藤:西村さんがお話されていた通り、デザイナーの役割はマネジメントにまで広がってきています。最近、ニジボックスのデザイナーの中では「染み出し」というキーワードが出てくるようになりました。実際、現場ではいかにデザイナーの役割範囲を超えていけるかを考え、行動している人が活躍しています。

これからのデザイン業界では、いわれたものだけつくるデザイナーでは、活躍するのが厳しくなっていくでしょう。デザイン、そしてデザイナーの未来の可能性に気づけるカンファレンスになっているので、デザイナーにはぜひ来ていただきたいですし、これからデザイナーを志す方にも足を運んでもらいたいです!

■UI UX Camp! 2025 開催概要
⽇時:2025年3⽉1⽇(土)10:00〜18:00
※アフターパーティーは18:00〜20:00を予定(オフライン)
オンライン会場:YouTube Live
オフライン会場:BASE Q(東京都千代田区有楽町1-1-2 東京ミッドタウン日比谷 6F)
参加対象者:UI UXデザイナー、ビジネスにUI UXを取り入れたいと考えている方
オンライン参加費:無料
オフライン参加費:通常チケット2,000円/早割チケット1,000円(早割チケットは2025年2月7日までの限定発売)
※販売予定枚数に達した場合は、期日より早く発売を終了
主催:株式会社ニジボックス
特設ページ:https://cp.nijibox.jp/uiuxcamp
参加申込:connpass『UI UX Camp! 2025』イベントページより

文:関香里(Playce) 写真:高木亜麗 取材・編集:石田織座(JDN)