group_inou – EYE

2015 / GAL

group_inouの4thアルバム、「MAP」収録曲の「EYE」のミュージックビデオ。

大学の同級生だったノガミカツキとの共同ディレクションです。一番気に入っている作品ですが、コンセプト自体は「EYE」を聞いてから膨らませたというわけではなく、ノガミカツキの「Google ストリートビューに人物を雑コラする」というフラッシュアイデアに対して、group_inou側から「この曲がイイんじゃない?」と提案してもらったのがスタートです。アルバムのタイトルもたまたま「MAP」だったので辻褄も合いましたし。

場所のセレクションは自分の好みが反映されています。うまく説明しづらいんですけど、「高緯度地域」にすごくひかれます。情報量の多い南国の空間に比べて、地図を見ていてもメルカトル図法だと北のほうはどんどん縮尺がのびていく、北極点に近づくに連れて空間の使い方が「疎」になっていく感じが好きなんですね。

group_inou側からは「夏っぽさ」というお題だけはあがっていましたが、いわゆる「熱帯」とかあっけからんとした「南国」っぽさじゃなくて、高緯度地域の短い夏の「寂しさ」とか「影」のある部分を選んだ、そこがある意味自分らしさかな?と思います。

【スタッフクレジット】
Director/橋本 麦 + ノガミカツキ
Producer/Hiroto Ise
Assistant Editor/Iori Iwaki, Nolie (INS Studio)

http://g-a-l.jp/group_inou/eye/

橋本麦(映像作家/デジタルアーティスト)

橋本麦(映像作家/デジタルアーティスト)

1992年生まれ。ジェネレーティブアートをはじめとしたさまざまなテクニックを用い、作品ごとにワークフローやツールから開発し制作している。手法やエラーに由来する実験的なルックやテクスチャを模索し、これまでにミュージックビデオからWeb、インタラクティブ作品まで多岐にわたって手がけてきた。おもな仕事に、Adobe、NikeLabのプロモーション制作、group_inou、Koji Nakamura、Olga BellなどのアーティストのMV、TVアニメ「すべてがFになる」ED映像など。第19回文化庁メディア芸術祭新人賞受賞。
http://baku89.com/

2017/6/23 14:00